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    yori

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    書きたくて書き始めて終着点が見つからなくなったのでここで供養。

    #アスキラ
    ascilla

    SS(アスキラ)あぁ、これが数多の生命を奪った僕への罰だと言うのならーーーーー




    「っは、すっげ……」

    昨日初めて彼を受け入れたところ。
    今は知らない誰かのものが埋まっている。
    無遠慮に抽挿され吐き出され、別のものがまた内部を犯す。
    そう、一人ではなかった。
    目隠しをされてなお、感じるのは気持ちの悪い視線。舐め回されるような、ねっとりとした。

    「俺たちにもいい思いさせてくれよ」
    「早くしろって」
    「いれてぇ」

    代わる代わる聞こえる下卑た声。
    服を剥かれ泣いて叫べば口を抑えられズボンと下着をも下ろされる。
    無理やり膝を割られると冷たいものがトロリと下腹部からかけられる。
    そして尻の割れ目にそれは丹念に絡められ、充てられたもの。


    正確に何人いたのかは分からない。
    最終決戦を前に、様々に昂った男たちによってキラはその身体を無理やり暴かれた。









    プロヴィデンスはフリーダムのアンビデクストラス・ハルバードモードのビームサーベルに突き刺され、その直後ジェネシスのガンマ線レーザーにより核爆発を起こした。
    無論プロヴィデンスから離れたフリーダムも避けきれずその爆発の余波を受ける。
    大破したフリーダムはコックピットすら残っていなかった。
    けれどキラはその残骸の傍にぷかり、と浮いていた。
    どうやってコクピットから出たのかは記憶にない。
    見ようとするわけでもなく、けれど視界に入る信号弾の光の洪水にただ涙が流れた。

    終わった。
    たくさんの、生命を散らして。
    悲しみや怒りの涙を流して。

    (どうしてーーーー)

    そんな思いをたくさん抱えながら、自分たちはこんなところまで来てしまったのだろうか。
    どうして、こんなにも憎みあい、殺し合うところへ。


    ーーーー僕は、どうして。


    くらりと視界が揺らいだ。
    それは流れる涙のせいではなく、酸素が足りなくなってきている為だった。
    ここまでかな、と思う。
    最後に彼に会いたいな、なんて思ったが自分には過ぎた願いだ。
    あの日一度だけ彼の腕の中でその熱を分け合って、眠った。
    それでいいじゃないか。
    たくさんの生命を奪った自分が、こんなに幸せでいいのかと泣いたけれど、彼はその思い事キラを抱いてくれたのだ。
    最終決戦を目前に控えた、淡い夢。
    夢は消えてしまう。
    それは呆気ないほど簡単に、遠慮のない仕草でキラを襲った。
    けれどそれは自分への罰なのだと悟った。
    真っ赤に染まった手で、彼に触れることなど許されないと。



    だから。
    遠くから聞こえた愛しい機械鳥の声に顔を向ければ、見えたのはやはり愛しい彼だったけれど。
    キラは伸ばされた手に応えることができなかった。









    「お前の手だってーーー既に何人もの命を奪っているんだぞーーーっっ」

    知ってるよ、アスラン。
    だから僕は。
    君の手を取れない。
    あの日確かに繋がった僕たちだったけれど、それは叶わない。
    まほろばのような夢。

    ねぇ、お願いだよ。
    カガリの側にいて。夢のために必死に頑張っている子なんだ。
    ラクスを守って。毅然と己を曲げない、けれど優しい子なんだ。

    ねぇ、お願いだよ、アスラン。
    自分にもう少し優しくしてよ。君は自分を傷つけすぎだよ。他人へ向ける優しさを自分に向けてよ。


    僕はもう何もできないんだ。
    真っ赤な手では何もできないんだ。
    君以外を受け入れてしまった僕にはできないんだよ。
    カガリのそばに居ることも、ラクスを守ることも、君を愛することも。


    「うん、知ってる」

    そう返すので精一杯だった。
    優しい君はまた迷っている。
    そんな君に、血塗られた手の僕ができること。
    君が帰るところを守ることだ。
    例えそれで君が僕に怒りをぶつけたとしても。
    だからまた翼を広げるよ。
    それが僕に与えられた罰だから。
    君と幸せになりたいなんて願った僕への。






    その報せは雷鳴が鳴り響く中飛ぶように入ってきた。
    アークエンジェルのブリッジも格納庫も医務室も、様々なところが慌ただしくなる。
    運ばれてきたMSはもはや原型などなく、コクピットには対艦刀で突き刺された跡があった。
    その中はおぞましいほどの、赤。

    なんでどうして、君が。

    意識不明で運び出されたアスランは今緊急手術中だ。
    共に救出された赤髪の女の子は多少怪我しているものの、生命に別状はなかった。
    本当に優しいね、君は。
    また誰かを守って君が傷ついたのか。
    そして微かにむくりと顔を出したのは嫉妬だった。
    君に守られた彼女。
    もう僕には向けられないそれ。
    自分から手放しておいて勝手なのだけれど。
    あさましく君を求めてしまうのは、やはりそれが正しい罰だったのだと痛感した。
    ようやく目が覚め、身体を起こせるようになったばかりだというのに、ザフトとの戦闘になった途端、君はまた動き始めた。
    MSを持ってきたのは、僕だけれど。
    何かしたいと思った時にできない事ほど辛いことは無いと思ったから。





    デスティニーとフリーダムの戦いの間にジャスティスが割って入る。
    普段のアスランの戦い方からは想像もできないような、雑な乱入の仕方だ。
    まだ本調子ではない。
    それどころかMSを動かせられるのかさえ、怪しい。
    立って歩くのでさえアスランはメイリンがサポートしていたというのに。
    フリーダムを背中に庇うようにしながら、けれどアスランはオープンチャンネルで話しかけた。

    『シンっ』

    と。
    それにデスティニーが明らかに動揺していた。
    アークエンジェルのブリッジではメイリンが、自分たちを落としたMSだと告げていた。
    それはつまり。
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