銀高ss授業時間の真っ最中。じっとりと汗をかく気候の中、日陰で一人屋上で空を見上げる。
澄んだ青空には、雲が浮かんでいる。真っ白な雲。大きな塊のもの、ちぎれたもの。
(わたあめ)
通学路の掲示板に貼られていたあのチラシを見てからだ。今日の思考はずっと夏祭りに傾いて、授業もイマイチ集中(は普段からしていない)出来なかったので、抜け出して今に至る。
行きたい、と思っている。夏祭りに。浴衣は涼しくて好きだし、特有の賑やかさも嫌いじゃない。でも、あいつはどうだろう。
雲を見つめて、銀時を思い出した。ふわふわのくるくるで、真っ白で。あいつがわたあめ食べたら、共食いみたいだな。……なんて、しょうもないことを考えてしまうのは、日陰でも感じる熱のせいだろうか。
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