銀高ss銀時の所の活発な娘は、最近手相というものに興味津々らしい。会う人の手を見ては占ってあげると満面の笑みだ。それは俺も対象外ではないらしく。銀時の忘れ物を届けに(仕方なく)万事屋を訪れ、さっさと帰ろうとした所でしっかり捕まってしまったのだった。
渋々差し出した手のひらを白い指がするするとなぞっていく。ここはナントカ線だからどうのと丁寧に教えてくれるが、生憎占いを信じるかと言われれば否だ。それに手相なんて、こんなあちこち傷のある手でははっきりと分かるまい。だがしかし、にっこりと太陽の様に笑う少女を無下にすることもできず、そうかいとただ返事をしたのだった。
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「お前、神楽に手相見てもらったんだって?」
「ああ」
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