銀高ss養父が開いている塾は学校にあわせて休みになっている。つまり本日は日曜なので学校も塾も休みだ。今日は全てから解き放たれた自由の日。朝のヒーロー番組を観たあとは二度寝を繰り返して9時まで寝た。あくびをしながら小腹でも満たそうかと台所へ向かうと、外着に着替えた松陽が何やらガサゴソと紙の束を鞄に詰めていた。
「おや、ねぼすけさん」
「何してんの」
「出かけますよ。早く顔を洗って着替えておいで」
「今日はゲームの予定あるからパス。いってらー」
「いいからさっさとしなさい」
ぴしゃりと松陽は言って、拳をチラつかせた。
有無を言わさない笑顔に自分の頬が引き攣って、トボトボと洗面所へ向かった。
*
「何ここ」
車に揺られること15分。爆睡していたらいつの間にか着いていて肩を叩いて起こされた。
1945