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    miyu_me

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    幼少期のオスカー♀の容姿捏造が激しいのとフェイスが女の子なので割と強かでひねくれが薄い…?
    ビームス兄弟の新規ホーム掛け合いボイスが忘れられないことがわかりますね(?)
    フェイス♀とリトフェは天使。恋愛ではないです!仲良しビームス一門!
    (これオスカーが男でも問題なかったね…)

    ##二次創作小説

    レッツショッピング!(準備編)繕われ綺麗に清潔に整えられてはいるものの、ばらばらに伸びてしまっているのか、あちこちに跳ねる白く柔らかな髪と、かなりの上背があるのに皮膚の中の骨が透けて見える細く折れそうな体。うっすらとこけた頬に子供特有の丸い瞳がこと更に顔面の中で大きく見えて少し不気味。それがフェイスが始めて見たオスカーという少女の印象だった。
    尊敬する大好きな兄であるブラッドが連れてきたのだから悪い人じゃないのだろう。フェイスを前に、戸惑いどう接していいのか考えあぐねて見える少女の手を両手で取ってぎゅっと握って笑いかけ、よろしくねと挨拶をすれば感情を歪に表した表情でこくりと頷いたその姿を見て、幼いフェイスの心に芽生えたのは多分母性のようなものだ。ともすれば他人から敬遠されそうな容姿のオスカーをフェイスに与えられた愛らしい衣服やアクセサリーで着飾る事が過ごした中で1番楽しかった記憶だ。やせ細りお洒落なんてした事がないというオスカーだが、顔の造形だって整っているのにうつくしく飾らないのは勿体ない。今は細いけれど美味しいものを食べて健康的な体になれば、もっと可愛くすることが出来る。フェイス好みに仕立てあげた兄とオスカーを左右に侍らせて、私の家族はこんなに素敵なんだと道行く人達に自慢をしたいとそんな夢を抱いていた。

    それから、紆余曲折あって再会したオスカーの姿を見てフェイスは目を見張った。

    「フェイスさん…!」

    短く切りそろえられた髪に褐色の肌は艶やかな瑞々しさを帯び、位置を高くした瞳は鋭く子供や何も知らない人には初見で恐ろしい印象与えるだろう。それでもフェイスにはそれが一瞬でオスカーであることを理解出来た。彼女に接触すれば兄の話をされるかもしれないから極力出会いたくないと思っていた気持ちが一瞬吹き飛んだのは、下着と制服に包まれていながら、歩く度に上下に揺れる豊満な胸元に呆気に取られたからだった。思わず2度見しそうになってそれはあまりに失礼すぎるし嫌な気持ちになるだろう。確かに健康的な体になって欲しいと願ってはいたもののこれは付けすぎというか一部が突出しているというか。よく分からない気持ちを抱いたまま自らの薄い胸を覆う布地を握りしめ、兄に見放されてから身につけた仮面を被り、兄を厭う表情を乗せて言葉を交わした。



    ……………………………………………………………


    さて、身近に過ごすようになり1年ほど経過して兄との関係もほんの少し改善されたことや、愛と平和に毒されたことによって軟化した気持ちのお陰でフェイスが昔秘めていた憧れが今更ながらに胸を疼かせる。ブラッドとオスカーを侍らせて街を歩きたいというささやかな夢だ。
    もしフェイスが女性ではなく男であったなら、もしくはブラッドが兄ではなく姉だったら、多少和解したところで蟠りは解消されずに距離を考えあぐねてギクシャクが取り払われ無かったかもしれないが、ブラッドとフェイスは兄妹であり昔はまるで恋人の様に仲が良く、尚且つフェイスは切り替えが早かった。すっぱりと兄との蟠りを振り切って、自立すると宣言した瞬間にスイッチが切り替わった。
    何より今は、いきなり昔と変わらない距離に戻った妹に対して、効率厨の鉄面皮がおたおたと動揺する姿を見るのが1番の楽しみだ。
    思い立ったが吉日と日本の諺の通り、仕事を終えてタワー内で探していた姿を見つけて声をかける。
    「ブラッド、オスカー、今ちょっといい?」
    どちらかに勢い良く抱きつきたい気持ちはあったがそんな事をすれば敵襲を受けたと見なされて地面に叩きつけられかねない。普通に声を掛ければ2人が同時に振り返り、何か用かと視線で尋ねてきた。

    「2人のオフが重なる日ってある?」
    何の話だと目を瞬かせつつもオスカーがおずおずと言った感じで答える。
    「ええと…重なることも稀にありますが…今月中はブラッド様にお休みが無く」
    あきらかに休みを取れなくて心配ですという顔をしている。忙しくて休みを取れず、たまに訪れる休日くらいは十分に睡眠をとって欲しいとオスカーが零していたことは知っているし、3人で買い物をしたいという提案はあまりしない方がいいだろうと思いつつ甘やかされて育ったフェイスの胸の裡では可愛い妹と一緒に外にでかけて癒されないこととかある?という気持ちが無意識下で存在していて、ただのちょっとした思いつきだしどうでもいいけどという態度を取り繕いつつ軽く肩を竦める。
    「まあ服を買いに行くのに着いてきて欲しいってだけの話だから別にいいんだけど」
    「服を?」
    「うん。ビリーにはよく付き合ってもらってるけど、たまには他の人の話も聞きたいなって思って」
    「だったらオスカーと2人で出かけると良い、確か今週末はオフだろう?」
    「はい。俺で良ければ付き合いますよ」
    確かにオスカーと2人ででかけるのも楽しいとは思うものの2人を着飾りたいというフェイスの趣旨には反している。じっとブラッドの顔を見つめれば、ほんの少しじりりと後退する靴を擦る音が聞こえて、軽く頬を膨らませぐっとブラッドの肩を押さえて伸びをして耳元に口を近づけて囁いた。
    オスカーの服を見繕いたいからあんたが一緒じゃなきゃ、や。
    拗ねた甘えを含んだ声でそう言えば、ブラッドの肩がびくりと震えて言葉を詰まらせる。

    「ら、来月であれば少し落ち着いた休みを取れる、それでも良いか」
    「それでいいよ」

    何事も無かったようにすっと離れてにこりと笑いかけて、ついでに圧を掛けておくことも忘れない。

    「約束したからね、デートの約束すっぽかしたら許さないから」
    「「で…」」

    デートという言葉に主従の戸惑った声が重なり同じような呆けた表情を可愛く思いながら、口元を抑えて漏れ出た笑みは心の底から楽しいという気持ちを持っていた。

    「予定決まったら教えてね」


    ………………………………………………


    夢見る少女の紅に染まった笑みにしばらく見惚れて動けない2人をその場に残して。

    ……………………………………………
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