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    キタハル

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    キタハル

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    半伝妄想 半がバイじゃなくてゲイのやつ 多分書かない

    「そうやって、すぐ次の人がとか言うの、やめてくれませんか、拗ねちゃいます」

    「この際言っちゃいますけど、私、女のひと、だめですよ。勃ちません。山田先生は結婚して幸せだから私にもそうあれと思うんでしょうけど、残念でしたね、諦めてください」
    「そうなの?その、男色というやつ?」
    「そうです。まあ、私も最近知ったんですけど。以前は色恋どころじゃあなかったんで。もちろん誰でも節操なく好きになるわけじゃあないですけど、なんだか申し訳なくて、風呂の時間は皆さんとずらしてます」
    「そう……、それは、共同生活が大変そうだなぁ」
    「大変ですよ。好きな男が同じ部屋で寝起きしてるんだから」
    「……そう」
    「そうです」
    「……もうちょっと気を使った方がいい?」
    「……難しい質問ですね。無防備な格好でウロウロされると確かに困るのですが、眼福だなぁと思っている私もいるので……」

    「まあでも、男を好きになるにしても、男も他にたくさんいるだろうに」
    「まだ言いますか。それ言われると、お前の色恋なんてそんなもんだって軽く見られてる気がして、悲しいんですよ。そりゃあなたから見たら子供の色恋見えるんでしょうけど。傷付きます」
    「……すまん」
    「傷付きました」
    「ごめんって。もう言わない」
    「本当ですか?」
    「うん……悪かった」
    「じゃあ私が山田先生しか好きじゃないって、わかってくれますか?」
    「うーん……時間をくれ」
    「ええー……」
    「大人の色恋はなぁ、腰が重いもんなんだよ」
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    キタハル

    DONE半伝 犬とか猫とかを拾ってきがちな伝と、犬相手に嫉妬しちゃう半が見たかった。山田家の獰猛なネコチャンに関する捏造を含みます。
    仔犬の半助、保護される「ははは、半助、そんなとこ舐めるな、全くもう、あっはっは」
    山田先生が「半助」に顔を舐められて、くすぐったそうに笑う。咎める言葉でありながら声音は楽しそうで、相手を本気で止めようとしているとは思い難い。人間の方の半助はムムウと頬を膨らませた。ここ数日の山田先生は、裏山で拾ってきた仔犬の半助にかかりきりだ。人間の半助の方はなかなか構ってもらえずに、ちょっぴりおかんむりなのである。

    事の顛末はこうだ。裏山の、おそらく生徒が掘ったであろう穴に、仔犬が落ちてキューキュー鳴いていた。そこに日課の朝ランニングをしている山田先生が通りかかった。そこは低学年生の実技でも使うような場所であるため、見目の愛らしい仔犬などが鳴いていては、生徒たちの気が散るのは火を見るより明らかだった。だから授業の邪魔にならぬよう、拾ってきたのだと山田先生は言う。山田先生はどこからか使っていない箱を持ってきて、ご自身の着古しの忍者装束を割いて底に敷き、仔犬をそこに入れた。私事なのに生物委員に任せきりにするわけにもいかないからと言い、それを山田・土井の職員部屋に持ち込む。手慣れた様子ではあるが、なんせ仔犬だ、手がかかる。食事の間隔も短く、食わせるのにも人の手がいる。山田先生の手からすり潰した残飯をおぼつかない様子で食べる仔犬は確かに愛らしい。甲斐甲斐しく仔犬の面倒をみる山田先生も、ご多用ではあるものの楽しそうだ。よく食べた、偉いぞ、可愛いなぁ。そう言って仔犬を撫でるのである。山田家に匿ってもらった時のことを思い出す。出していただいた食事がたいへんおいしく、遠慮も外聞もなくペロリと平らげた時も、感心した様子で鷹揚に褒めてくださったのだった。なんだか、気恥ずかしくて落ち着かない。
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