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    nekyocho

    @nekyocho

    ネオロマハマりたての人
    アンミナのユエアン、金色のコルダのちあかなにどハマり中
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    nekyocho

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    エアコレ2025Spring展示作品(再録用に手直ししています)
    金色のコルダ3・4の東金千秋×小日向かなで
    恋人同士、成人設定
    ホテルでいちゃこらしています。

    2025年5月4日スパコミ新刊のサンプルです。
    ↓ 新刊の予約はBOOTHにて
    https://nekyocho.booth.pm/items/6769827

    #ちあかな
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    #小日向かなで
    #東金千秋
    dongjinQianqiu
    #金色のコルダ3
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    goldenCorda4

    曲折インテルメッツォ珍しく高校時代の千秋さんと出会った頃の夢を見た。

    当時の私から見た千秋さんはひとつ年上で大人びているように見えていたけど、今の彼と比べると言動含め、今の私から見ると可愛いなと思えるくらい幼く思えた。そんな彼が奏でるバイオリンの音色に当時の私は惹かれ、恋をしたんだなと懐かしく思った。

    また、ちょっぴり強引で尊大なところや、時折見せる照れた顔や拗ねた時の顔は今も変わらないなんて当の本人に伝えたらどんな顔をするのだろうかと想像してみると、夢の中なのになんだか愉快な気分になった。

    「…おう、昨日はよく眠れたか?」
    「うわ!」

    おもむろに目蓋をあけると目の前に千秋さんの顔があり、私は驚いて一気に目が覚めた。千秋さんはホテルのものらしき寝巻きを着て私の隣に横たわっていた。私はというと、ワンピース姿のままシーツにくるまっている状態だった。昨晩、着替えもせずに眠ってしまったようだ。

    私が横浜から関西へ来るときは、神戸にある千秋さんが一人暮らしで住んでいるマンションで一緒に泊らせてもらうのだけど、今回は大阪にあるホテルでお泊まりすることになっていたことを思い出した。

    「ほう…お前は寝起きとはいえ恋人の顔を見てそこまで驚くんだな」
    「えーと…その…すみません、私昨日の夜寝ちゃったんですね」
    「まあ、そうだな」

    昨日は千秋さんに誘われ、大阪で開催されたクリスマスコンサートに来ていた。パイプオルガンがあるコンサート会場で、サン=サーンスの交響曲第三番の演奏にはぴったりの会場だった。会場に鐘の音のように響くハンドベルによる演奏や少年少女合唱団による讃美歌も素晴らしく、華やかでクリスマスムードたっぷりの素敵な時間だった。

    コンサートが終わった後、私たちは大阪の夜景が見えるレストランで食事をし、千秋さんに私の二十歳の誕生日をお祝いしてもらった。その時に渡されたプレゼントは薔薇モチーフのイヤリングで、デザインに見覚えがあるなと思ったら高校時代の年末に、同じく千秋さんからプレゼントしてもらったネックレスと同じシリーズのものだと教えてもらった。もちろん、私はそのネックレスを身に付けていた。

    プレゼントを贈ってくれたあの時の千秋さんの笑った顔が高校時代の彼と重なって見えたから当時の夢を見たのだろうか。

    「あ、イヤリングとネックレスがない…」
    「お前がどちらも付けたまま寝ちまったから俺がはずしといた。後で渡す」
    「…はい」
    「そんなことよりもだ、俺がシャワーを浴びてバスルームから戻ってきたらお前はすでにベッドの上でグーすか寝てたぞ。揺すっても起きなかったしな。さすがにあのままだと冷えるからシーツにくるませてもらったが、その間も全く起きる気配がなかった」
    「うう、ごめんなさい…」

    私は二十歳の誕生日からアルコールが飲めるようになったら、初めてのアルコールは絶対千秋さんと飲むと決めていた。
    なので、律くんや響也、ニアといった友人たちとごはんに行っても一切アルコールを飲まないようにしていたら、ニアに

    「本番前に適量を知っておくのも悪くないと思うぞ」

    とあきれ顔で言われたのだが、今思い返したらあれは忠告だったのだろう。
    私はようやく千秋さんと一緒にお酒を飲めることに舞い上がり、さらに甘くて飲みやすいカクテルだったので、ついつい飲みすぎてしまった。もうどうやってホテルの部屋までたどり着いたのかさえ全く覚えていない。

    「いや、べつに怒ってはいない。横浜から大阪までの移動で疲れたんだろうな。酒も途中で俺が止めたら良かったんだ。お前、初めてのアルコールだったろ」

    千秋さんはやれやれ顔で腕をのばし、私の頭をやさしくなでてくれた。
    私は繊細な音を奏でる彼の手が大好きなのだけど、私がこの手のひらにキスをしたらさらに幸福な時間が訪れてくれるので、ますますこの手が好きになった。千秋さんもそれをよく知っていてなでてくれているのだろうと思う。

    そういえば、昨晩は彼と長い夜を過ごすことになっていたはずなのに、私がすぐに眠ってしまったからお互いお預けされた状態だった。
    千秋さんは無理に事を運ぼうとせず、私の反応を見ながらゆっくり進めてくれようとしている。普段は割と強引だけど、彼はちゃんと相手を見ているんだなと思う。

    「なんだ、急に黙り込んで」

    千秋さんは頭を撫でていた手で私の身体を引き寄せ、自分の腕の中にすっぽりとおさめた。大阪に来てからハグはあったけど、千秋さんは普段から香水をつけているので、香水がとれた本来の彼のにおい(…というと何かしら誤解されそうだけど)を嗅ぐのも久しぶりだ。「お前は犬か」と千秋さんにからかわれるのも愛しいやりとりだ。

    「高校生の時の千秋さんなら『自分のお酒の適量くらい把握しておけ』とか言いそうだなあと思って。高校生はお酒飲めないんですけど」
    「…相手がお前じゃなかったら今でも言っているかもな」
    「あの頃の千秋さんも優しい人だと思ってましたけど、今の千秋さんはもっと優しくなったなあって思ったんです」

    当時、全国学生音楽コンクールセミファイナルの相手の私がよっぽど頼り無さげに見えたのか、出会ったばかりの私にアドバイスをしてくれたり、練習にも付き合ってくれた。私が週末合奏団を立ち上げた時も最初は「公園で演奏しておけ」とか言われたけどなんだかんだでジルベスターコンサートを開催するまでずっと付き合ってくれた。

    千秋さんを単に『優しい人』で片付けられるわけもなく、私のことを「地味だから地味子」と呼んだり、「演奏に花がない」だの「演奏している時以外は存在が空気」と、私の演奏が認められ、恋人同士になるまでなかなか手厳しい言葉を浴びせられてきた。

    だが、今こうして私を抱き締めて安心させてくれ、私も彼から誰よりも信頼される人であろうと思わせてくれる、何より『大切な人』になったのだから、本当に人間関係は何があるかわからない。

    「お前との練習の時は毎回お前を絞り上げているつもりでいたんだが…まあ、プライベートでは甘やかしている自覚はある」

    そう言って、千秋さんは腕の中にいる私のアゴを上げ、前髪をよけながらおでこにキスをした。

    「今は七時過ぎだな」
    「そうなんですか、思ったより早く起きちゃいましたね」
    「…チェックアウトは十一時だ」

    今度は顔を寄せて私の頬にキスをする。私が何もせずにいると、きっと首や鎖骨にキスを落としてくれる。彼なりの誘い方であることは、長らく彼の恋人でいる私も重々承知している。

    「のんびりできますね、新幹線の時間までどこに行きましょうか」
    「…お前はワザと言ってるのか?」

    彼の拗ねた声が可愛いなと思いながら、私は千秋さんの手をとり、指を絡ませ、そのまま骨張った手の甲にキスを落とす。

    これは二人で別段話し合ったこともないのだけど、私がオーケーする前のサインだ。
    オーケーしたからといって、その後の行為の最中でも私がノーと言えば彼はきっと止めてくれるだろうし、千秋さんは私が嫌がることは絶対にしない人だから、私がノーと言う場面がこの先あるのかまったく想像ができない。

    高校時代の夏に出会ってから恋人同士になって今に至るまで、何度もケンカしたりすれ違ったりしたこともあったけど、少しずつお互いの信頼を積み重ねていった実感が私たちにはあるからだ。

    「ワザとです。きっと千秋さんと同じこと思ってますよ」
    「…いちいち可愛いことをするじゃねえか」

    しばらく見つめあってから小さく「いいか?」と囁かれ、少し間をおいて「いいですよ」と私が笑うと、すぐさま彼の顔が近づいてお互いの唇が重なる。私から繋いだ手はそのままに、千秋さんの長い指がするりと握りあう指の間から私の手の甲をなぞっている。
    この後に待っている幸福な時間に思いを巡らせるとお腹の辺りがぞくりとする。

    と同時に自分自身の今のコンディションに考えが至り、そういえば昨日着たワンピースのままだし、メイクは落としていない、シャワーは浴びてない、下着も替えていないことも思い出し、私は途端に恥ずかしくなって両手で顔をおおった。
    千秋さんは私のワンピースの背中のファスナーに手を掛けようとする直前だった。

    「かなで、どうした?」
    「あの、シャワーを浴びる時間をください…さすがに今の状態で続きをするのは耐えられないです」
    「ああ…俺はべつに気にならんがな」
    「私は!するんです!」

     私の言葉を受けて千秋さんがまた何か言ってくるかなと顔を隠したまま黙っていたら、急に身体ごとベッドの端へ転がされ、持ち上げられた。
    わけもわからず身体が回転し、急に浮いた私は「わあ!」と叫び、思わず私を持ち上げた張本人の身体に抱きついた。これはいわゆるお姫様抱っこというものではと気づいてあわあわしている私の様子を千秋さんは楽しそうに見ている。

    「それなら今からバスルームに行くぞ」
    「なんで急にお姫様抱っこするんですか?!私一人で行けますってば」
    「こら、ジタバタするな」
    「う、うう…」

    千秋さんは、観念して大人しくなった私を抱えたままバスルームへ移動した。
    その後、広いバスルームで人様にはとても言えないようなことを千秋さんとしてしまい、昨日贈ってもらったイヤリングの意味も教えてもらったのだが、それはまた別のお話だ。
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    当時の私から見た千秋さんはひとつ年上で大人びているように見えていたけど、今の彼と比べると言動含め、今の私から見ると可愛いなと思えるくらい幼く思えた。そんな彼が奏でるバイオリンの音色に当時の私は惹かれ、恋をしたんだなと懐かしく思った。

    また、ちょっぴり強引で尊大なところや、時折見せる照れた顔や拗ねた時の顔は今も変わらないなんて当の本人に伝えたらどんな顔をするのだろうかと想像してみると、夢の中なのになんだか愉快な気分になった。

    「…おう、昨日はよく眠れたか?」
    「うわ!」

    おもむろに目蓋をあけると目の前に千秋さんの顔があり、私は驚いて一気に目が覚めた。千秋さんはホテルのものらしき寝巻きを着て私の隣に横たわっていた。私はというと、ワンピース姿のままシーツにくるまっている状態だった。昨晩、着替えもせずに眠ってしまったようだ。
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