僕らの道行[星が鳴る]
恒久的な平和。それは皆の願いだ。
五大国とは共にあの大戦を乗り越えたこともあり、各里の影たちと結びつきは強まった。国同士が対立することもめっきり減り、わだかまりはほぼ解けたと言っても過言ではないだろう。だがそれは、あくまでナルトたちの世代の話だ。次に続く世代がそうとは限らない。ナルトたち穏健派に続く者もいれば、自国の利益を巡って画策する者もいる。
どちらも間違いではない。だが、永続的な平和を願うなら不安要素はできるだけ排除して次世代に繋げたい。そう考えて毎日火影業に勤しんでいる。しかし、理想とは裏腹に簡単にいかない問題であるのも事実だ。
そもそもナルトは政治要素が絡んだ化かし合いなど最も不得意な分野だ。専らシカマルの助言でなんとか乗り切れているが、いつ手のひらを返してくるかも知れない大名たちに最近は辟易してきている。わかっている。それが自分の仕事だ。地道に道を作っていくしかない。それでももどかしさに歯噛みするときもある。
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