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    poppokyo

    @poppokyo

    ネタをポイポイします。

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    POIPOI 17

    poppokyo

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    短文。こういう汚れたアイドルにユニットを組ませてプロデュースしたいです。

    アイドル志望のkksとobtの話 参加した舞台の打ち上げで彼を見た時、ああコイツ嫌いなタイプだ、と思った。

    「えーっ!トビくん、今漫画喫茶に住んでるの!?」
    「アハハ!そーなんスよ!」

     一つ向こうの席からそのやりとりを眺める。
     俺とは違うアイドル事務所に所属するトビは、周囲に向かって陽のオーラを放っては、デカい声で大袈裟な話をして人の注目を集めていた。

    「実は隣の部屋が爆発しちゃいまして…」
    「ば、爆発??ってことは火事!?大変じゃない!」
    「イヤ、火事…っつっても全然大したことなくて。ボヤ騒ぎ程度っす。その隣人、芸術家(笑)を志望してて」

     口からは嘘みたいな話が出てくる。先の広い袖に包まれた手が忙しなく動いていた。そんな愛嬌のある仕草が妙に腹立たしく、俺の目に映る。舞台の練習も、リハーサルもあいつは遅刻してきた。いちいち関わるのは面倒だからそれを直接本人に指摘したことはない。周りは『トビはあの性格だから仕方ない』と緩く注意しては結局許している。その感じがさらに俺のイライラを煽っていた。

    「ウチのアパート、クセのある住人が多いんですよ。今まで壁とか壊されたことはあったんですけど、元々古いアパートだったんでこの際まとめて修繕しようという話になりまして…」

     もう舞台からは下りてるのにヘラヘラして、誰にでも振りまく笑顔に嫌悪を抱いた。

    「だから今夜だけでも…誰かボクを泊めてくれると嬉しいんですけどねぇ?」

     細まった目が流れるように俺の隣へと向けられる。そうはさせるか、と咄嗟に近くにあったビール瓶を手に取り、卓上の空いていたグラスに注いだ。トクトクと泡と液体の黄金比率を作り、隣に向かってニコリと微笑みかける。

    「まだ飲まれますよね?プロデューサー」
    「おっ、悪いねスケアくん」

     スッと肩に置かれた男の指が俺の首筋に触れた。ぞわりと肌が粟立つのを抑えて笑みを深める。視線を戻せば、トビの笑顔が一瞬消えたのが見えた。
     わかってる。これは同族嫌悪だ。クズの俺達はこうやって媚びを売ることでしか次の舞台に上がれない。

    「トビくん、もし困ってるならこの後ホテルに…」
    「ダメですよ。今夜は先約があるでしょう」

     トビに目を向けたプロデューサーの声を遮り、そう耳元で囁いた。
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    poppokyo

    MAIKINGけじぇふらっとさん(@kjefrat)が書いてくださった私の妄想(https://poipiku.com/11313044/12071594.html)をさらに広げました。人を選ぶやつなので何でもオッケーな方以外読まないほうがいいぜ…主にobt視点です。
    漏れや書き損じ、穴があったらすみません。
    えっちな続きはけじぇさんが書いてくれると信じて……なんてね。たぶん手が空いた方が書く。
    ドルパログラビア!?つー! うちはオビトは特殊な家庭で育った少年だった。いや、『家庭』というより『家系』と言った方が正しい。
     オビトの家系はいわゆる、芸能一族だった。その始祖は戦乱の世が治まったばかりの時代まで遡る。
     文化が栄え、華開いた平和な時代。低俗、下賤、無意味だと称されていたものに価値が見出され、評価をされて尊き立場までのし上がった文芸の数々──その一つに名を連ねる、とある伝統芸能を主軸とした『うちは家』が、オビトの直系であった。
     けれどオビト自身は、そのうちは家の一員であるという意識が全くなかった。それもそのはず。物心つく前に亡くなってしまったオビトの両親は自分達の一族から歓迎されない結ばれ方をしたようで、親族との関係は絶縁状態に近かった。そして遺されたオビトも当然、両親と同じ扱いを親族から受けていた。
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    DOODLEハロウィンの時期のグロジェレ。
    グロスタが自分のことを好きだと知っているけど、自分はつれない態度をするし、気持ちを告げられたとしてものらりくらり交わし続ける。
    年上に言葉巧みに振り回される攻めと、振り回してるけど最終的には押し負ける受けが好きですね。
    2024.11.4
    お菓子を配ったそのあとで「戻っていたんですか?」
     自分が一番に天幕に戻って来たと思っていたのに、中に入るとこちらに背を向けてベッドで寝転ぶジェレミーの姿があった。
    「ん? あぁお疲れさん」
     こちらを見ずにひらひらと手を振りながら背中で話す様子は随分とリラックスしており、ついさっき戻って来たと言うわけではなさそうだ。
    「ちゃんとお菓子配ったんですか?」
    「いや~誰も俺様のところには来なかったから、さっさと帰ってきちまったってわけ」
     うぅーとベッドの上で身体を伸ばす様子にちゃんとこちらの話を聞いているのか不安になる。確かにベッド横のテーブルにはお菓子が入ったままのカゴが放置されていた。
     誰が提案者かは知らないが、今日はハロウィンだからと駐留しているこの街の子供達に解放軍みんなでお菓子を配ろうという話になったのだ。お菓子はクロエが監修したというから、味は心配ない。
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