始まり広い空間の割に家具や装飾な少ないリビング、少しだけ野菜が少なく盛り付けられた自分の夕食。いつも通り類たちの日常の風景だ。目の前の恋人を除けば。
「でな、監督に直接だぞ!直接言われたのだ!!」
そう言いながらふんすと鼻を鳴らし、明らかに興奮している様子を見せるのは類の恋人、天馬司だ。次の出演する舞台での主演のスカウトをされたらしく、大変機嫌が良い。頬を赤くしながらニコニコと笑うその姿はとても可愛らしい。この可愛さはいつもと変わらないな、なんて頭の中で惚気ながら頷いてると、突然司がむっと頬を膨らませた。
「類!本当に聞いているのか?せっかくお前の最高のパートナーであるオレの主演が決まったというのに……。」
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