57大学生パロ マイナス1「けんちゃん、どこ見てんの?」
小学校低学年の頃だろうか、同級生によく言われた言葉だ。
学校の階段の踊り場の隅、教室のロッカーの中、友達の後ろ、特段なにかある訳では無い。
ただふっと視線を捕らわれ何もない事を確認するだけ。
それがなぜなのか自分でも分からなかった。
高学年になり三者面談で先生に言われた事は覚えている。
「知能指数が異常に高く友達とは必要最低限しか接しないんです。ただ灰原君とだけは特段に仲が良く談笑していたりもしますがほかのクラスメイトとは…」
言葉を濁すように言われた。
けんちゃんは賢いだけだよねー!雄君は幼なじみだし別におかしくないよねー。と親はさほど気にしていなかったし灰原以外と仲良くする気にもなれなかった。
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