「なぁ花輪さん。」
あくび混じりの声で花輪に話しかける獅子堂。時間帯でいえばお昼をすぎたあとの時間である。大道寺に来てから生活習慣が変わり一般人からした”ごく普通の生活習慣”になった獅子堂。ここに来てから何ヶ月かたった今でも慣れないため、午後になればあくびが止まらない。そんなあくびばかりしている獅子堂に呆れる花輪。
「まだお昼すぎです。そんなにあくびばかりしていたら任務に支障が出ますよ。」
「んな事言われましても困りますわ。これは”せいりげんしょう”ってやつや。」
「そう…ですか。」
慣れない小難しい言葉(獅子堂的に)を自信満々に話す獅子堂に何をそんなに自信満々に言うのだろうと不思議に思う花輪。この季節になると、日が高く登る時間でも十分に風邪は冷たくその風が2人を邪魔した。大きなくしゃみをした獅子堂がなにか思い出したかのように言う。
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