斎樹 巡/めぐれ、各国 日本語が増えたな、と思う。合宿施設に置かれた食品棚のとある一段はいつからか「斎樹の管轄エリア」と認識されている。つまりは、茶葉を置かせてもらっている。
頼城が土産に持ち帰るのは斎樹にさえ何語だか不明なものが多いが、そこに日本語のラベルが増えた。特に今日、一気に。
以前なら「飲み切れるだろうか」と悩みもしたかもしれないが…思い浮かぶのは、入れ替わり立ち替わり食堂に顔を出す面々だ。
「ハハ、杞憂だな」
そろそろティーポットを新調してもいいかもしれない。サイズは少し、大きくする方向で。