+★隊祖(顕現IFにょ)
「ばっかじゃねえの!!!?」
「仰る通りです!!!!!!!!!!」
仁王立ちの上に手を組んでは怒り心頭を体現しているあっちゃんに平身低頭をしながらも自分の非を認めるよ!
というか僕も驚いてるしゾッとしたし、やっちゃったって本当に思ってるから!!!!!
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淸明君が顕現してから初めての夏。
そう。夏である。summerである。
本島でJKをしている愛しの彼女である淸明君から『長期期間中はそっちでバイトをする予定だけど、遊びに行っても大丈夫かな?』なんて連絡があったら、そりゃあテンションだって爆上がりになって・・・ありたいていに言えば、箍が外れちゃったんだよ!
会うことすら数か月ぶりっていうのもあったしね・・・。
島に着いたその足で僕の家に来た彼女は、一人、三人用のちゃぶ台の一画に姿勢も正しく座り「お邪魔しているよ」と言いながら居間で麦茶を飲んでいた。
「今日来るって教えてくれてたら有給とった」
「だから教えなかったんだよ」
今が忙しい時期だって道満からは聞いていたからね、と。涼やかに言う声にちょっとだけムッとしながらネクタイをしゅるりと解けば
いつの間にか僕の横にハンガー片手に立ちながら「ん、」と差し出された手に解いたネクタイを渡せばきちんとハンガーにかけられるそれに(新婚っぽい)なんてキュンとしちゃう僕に涙が出そうになる・・・僕、淸明君が好きすぎない?。自覚はあるけど。
(でもさぁ、振り回されているのが僕だけって、不公平すぎる)
惚れた方が負けだとは言うけど・・・それで言うなら惚れこんでいる僕は大敗を喫している訳だけど、それでも負けてばかりじゃくやしいとハンガー片手に「まずはお風呂入って来たら・・・・」と言う淸明君の僕よりちょっと低くて、僕よりずっと薄い身体を後ろから抱き締めて、小さな耳殻に「僕はもっと早くに君に会いたかったのに淸明君は違うんだ」なんて流し込めばちょっとだけ息をのむ音、それだけなのに一気に気分が高揚しちゃう。
「し、、ごと、は大事だよ」
「そうだけどさぁ。」
分かってるよ。
だって僕は一千年も主の君からの『仕事』を『願い』を馬鹿みたいにかなえていたんだからさぁ。
仕事は大事。分かってる。
だけど仕事はさ、君を大事にする手段だからこなすだけだもん。
淸明君の腰に回した手に込める力を強くしてはお互いの身体、くっ付いていないところが無いほどに抱きよせて首に唇を這わせれば塩辛い味。
腕の中でぴくん、と震える身体。
「仕事は手段だもん。」
「しゅ、だん?」
「うん。君と一緒にいる手段」
「ふふ。僕、とずっと、いっしょ?」
「うん」
「ふふ」
恥ずかしいのか、それとも君も興奮しているのか、嬉しいのか、高揚なのか、ただの身体の反応だけってことはないだろう
潤んだ瞳とこぼされた笑い声の吐息の熱さにズルい僕は言質を取りたくて小首を傾げる
「嫌?」
「まさか」
「じゃあ、ちゃんと言って」
「ふふ・・・ふふふ・・ふふ」
「笑ってごまかすのは
無しだよ、続けようとした言葉は「好き」という言葉を零した小さな唇に呑みこまれた。