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    blacklily0906

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    サ部イド話の落書き。今のところ成立はしていませんがそのうちトジェ、ルフになる感じの4人です。トレとルクが魔法薬で女体化してます。

    #トレジェイ
    Trey Clover/Jade Leech
    #ルクフロ
    luxflo
    #サ部イド
    ssid

    5年に1度、ナイトレイブンカレッジにて催される交流会があった。親睦の深い何校かの生徒たちをお招きして、未来ある若者たちの横の繋がりを広げるために行われる
    豪華な食事に、お喋りをするスペース、伝統的な音楽と踊り。要はダンスパーティーである。
    この日が迫ると学園はどこもかしこも浮ついた雰囲気になる。
    コネを作ろうと意気込む者、美しく着飾ろうとする者、食べ物のことしか頭にない者、あるいは全く興味が無い者。
    そして大半は...男女の出会いを求める者たちであった。
    女の子との出会いを期待できる数少ないイベント事。それも頻度は激レア。在学中に当たれるか当たれないか、と言ったところである。他にも交流する機会自体はあるものの、『出会いの場』をこうも大々的にご用意されているとなると話は違ってくる。
    全員が全員というわけではないけれど、期待してるのだ、こちらも、あちらも。



    だから、この日この場所で突然恋に落ちるのだって、ありえない話ではない。

    金髪が豊かなスレンダーな女性が1人。肩に流す髪は絹のように滑らかに煌めいていた。スリットから溢れる肌色が目に毒だった。彼女の笑顔は妖艶で、しかしどこかいたずらっ子のようでもある。
    傍らには豊満な胸をした緑髪の女性が1人。高い位置で1つにまとめあげられた髪のテールが笑い声をあげる度にゆらりと揺れて、覗く項にドキリとする。顔立ちはクールな印象を受けるが、笑顔は柔らかく優しい。
    恐らくはジェイドやフロイドより学年が上の、所謂『お姉様』。どちらも知的な切れ長の目元が印象的だ。

    ジェイド・リーチとフロイド・リーチは、お互いがお互いの頬をつねりあっていた。
    「ねえ、あれさ...」
    「ええ、とても美しい人ですね」
    「......どっち?」
    「緑髪のかたです。フロイドは?」
    「よかった、オレ金髪のほう」
    「殺し合いにならずに済みました」
    「オレ絶対あの人と付き合いたい」
    「僕もです。ねえ、これは運命の出会いだと思いませんか?」
    「うん、思う、すげぇ思う。」
    「せめて連絡先でも、いえ、名前だけでも教えていただければ...」
    「捕まえる気満々じゃん」
    「フロイドこそ」

    元々2人はこのパーティに出会いを求めてはおらず、幼馴染の手助けが出来ればいい、楽しいことが起これば上々、くらいに考えていた。だから華やかに着飾った女性たちに目を向ける事なんてなかったのに、そのたった一人には、強く目を奪われてしまう。

    「おねーさん、そのドレス素敵だね。綺麗なお姉さんに似合ってる。よかったらちょっと話さない?」
    「僕、1人で寂しい思いをしていたところなんです。美しい方、どうかお話し相手になってくれませんか?」
    口は余裕だが耳が真っ赤に染っている。口説こうとしてるのは誰の目にも明らかだった。2人は断らないでくれ、と思うのに必死で表情の変化に目を向けていなかった。
    彼女らはきょとんとした顔をして、次いで近くから複数人の吹き出す声が聞こえた。



    遡ること1か月前。
    『ロック、シサーズ、ペーパー!』
    複数人の掛け声と共に各々の『決め手』が繰り出される。トレイ・クローバーの出した手は『グー』、対してほか四人の出した手は『パー』。トレイの一人負けだった。
    「あーー!!!負けた!!」
    「よっしゃ回避!」
    「ハントと一緒に頑張れよ!」
    サイエンス部で行われた負け残りのじゃんけん大会、その圧倒的敗者に課せられた使命とは。それは...サイエンス部で開発した女体化薬の臨床試験の犠牲者、いやモルモット......対象になること。しかも、その姿で他校との交流パーティに出席するという負のおまけ付き。折角のダンスパーティー、このむさ苦しい男子校の寮生活を一時だけでも忘れ、正装でお洒落して、決めに決めて他校の女生徒に声をかける日。大半の男子生徒にとってこの上ないチャンスなのだ。部活ごときでそれを棒に振る訳にはいかない。
    ルーク・ハントだけは自ら立候補したのだが。

    「犠牲者はお前らか。安心しろマナーも仕草も叩き込んでやる」
    半笑いの顧問は言った。この大会、実は教師には秘密裏に行われていた。無許可の治験なんて、たとえ名門校の優秀な生徒たちが行うものであろうとも到底許されるものではない。だから誰にも部員だけで行うつもりだったのだが、どこから嗅ぎ付けてきたのかクルーウェルはやってきた。
    やるなら徹底的に、バレないように、だからせっかくなら協力してやろうじゃないかと、それが我らが顧問の言い草だった。完全に面白がっているだけに見えるが。

    「ウィウィ!ムシューの助力があれば百人力だね!」
    「お手柔らかに頼みます...」

    この完全な「悪ふざけ」が、後に悲劇を産むことになろうとは、この時サイエンス部の誰も思っていなかった。





    某日某所、オクタヴィネル寮の寮長であるアズール・アーシェングロットは部屋のドアを壊れんばかりにノックしていた

    「本気で口説き落とそうとしていた綺麗なお姉さんが実はどちらかというと苦手な男の先輩でみんなの前で生き恥をかいたのはわかりましたからさっさと部屋から出てこいウツボ共!!!」

    「そこまでわかってるなら放っておいてください!」
    「もうやだぁ~~!!!陸怖い海帰りたい~~~!!!!」
    「百歩譲って閉じこもるのも海に帰るのも良いですけどそこ僕の部屋なんだよさっさと出てけ!そして僕を入れろ!!」
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