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    Hayato-z

    スパ創作文化祭用に作りました。
    pixivに順次あげていきます。
    https://www.pixiv.net/users/17986542

    ポイピクはせっかく作ったから、ラクガキなどもあげていこうかと思います。
    スパ系はセンシティブなので一応パスワード入力制にしますね。ややこしくてすみません💦
    非スパはパスワードなくても見れることにします。
    パスワードは🔑KaosunaSP です。

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    Hayato-z

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    かんみさんのところのかなめちゃんと正義くん(黒猫)、パンケーキちゃん、あとうちの子の薊(キツネ)のイラストもらっちゃいました🎵
    (イメージ図は私のイラストにもあります)
    そこから一気に妄想が広がり、書いちゃいました♪
    かんみさんありがとうございましす💕

    とりあえずポイピクにあげて、あとで挿し絵付きでpixiv載せるかな。
    黒猫正義くんがいるので、そういう世界観と言うことで。本編とは違うよー。

    キツネノアザミ【パンケーキ食べたい!】Cafeかんみどころには、名物のパンケーキがある。

    丸くてふわふわ黄金色で、上にバターの塊とはちみつがたっぷりとかかった絵に描いたようなパンケーキだ。

    一番人気で、客の7割はこれを頼む。



    そして看板娘は、カフェのオーナーの妹。ピンクの髪をツインテールしている少女かなめちゃんだ。

    元気いっぱい接客する彼女は、見ていて気持ちが良い。
    たとえ注文をよく間違えようと(ほとんどの客がパンケーキ注文だから、たまに違う注文が入ると間違えてしまうのだ)、水をひっくり返そうと、皿を割ろうと、可愛ければ許される。

    その後ろをついて回るのが、「パンケーキちゃん」だ。
    その名の通りうっすら茶色くてふわふわで美味しそうだ。つぶらな瞳でちょこまか歩く、愛らしさ120%のかなめちゃんの愛犬。
    丸みを帯びた尻尾を懸命に振り、いつでも大抵ゴキゲンちゃんなのだ。
    かなめちゃんのナデナデも嬉しそうに受け止めてくれる。
    実はとても懐の広いワンちゃんなのかもしれない。


    もう一匹、黒猫の正義くんもいる。
    大抵、出窓のところにクッションを敷いているのでそこで寝ている。
    カフェの奥に位置する出窓なので、そこから室内の全体を見渡せるのが気に入っているらしい。

    「セイギー、撫でさせてよお」

    かなめちゃんが手を伸ばすが、大抵、そっとその手は触れる前に前足で下におろされる。
    NO!意思を持ってお断りなのだ。
    嫌なことはイヤ。が、簡単には引っ掻いたり噛みついたりしない、賢いネコちゃんなのである。

    何回も何回も拒否られショボーンとしつつ、無理強いすると正義が怒るため諦めるのが常だ。

    前に本気で無理やり抱き上げようとしたら、猫パンチを連続でお見舞いされ怒られてしまった。





    さて、そんなCafeかんみどころの前で甘味に心惹かれる男がいた。



    ――ふあぁぁぁぁ、ナニコレ、美味しそう!!

    店の前にはレトロなショーウィンドウがあり、食品サンプルの数々が飾られている。

    普通の喫茶店は写真などで終わらすところが多いが、なかなかに凝っている。
    メロンソーダや、パンケーキ、くるくる巻いたスパゲッティナポリタンのフォーク付のサンプルは艶々と美味しそうに光って、夏季限定の昔ながらのかき氷も魅力的だ。



    この男、実は妖狐族の青年である。名前は薊(アザミ)。時々、こっそりと人間界に訪れるのを趣味にしている。
    人間の二十歳ほどの外観をしているが、まだ妖狐族の中では成人前だ。

    「パンケーキ、美味しそう…食べたいな…」

    …でも、金がない。

    仕事もしていないので、万年金欠である。お小遣いは先日、使い果たしてしまった。



    ぐぅ。

    食べたいと思ったら急にお腹が空いて来た。
    どうにかして食べられる方法を考える。



    「そうだ!」

    くるっと物陰に入ると、PON!薊はキツネ姿になった。
    妖狐族の最弱の証でもある二尾の狐である。(力がある者ほど尻尾が増えていき、最高位は九尾の狐なのだ)

    黄色の毛並みはフサフサで、笑っているような糸目の可愛らしい仔キツネ姿。
    大きさも普通の狐より少し小さいくらい。
    己の愛らしさは自覚している。
    この姿で甘えたらカフェの中にいる女の客が、分け前をくれるかもしれない。
    どうせ食べられないんだったら、ワンチャン試してみるのも手だな。

    薊はモフモフ尻尾を2つ揺らしながら店内へ入っていった。



    誤算は、誰も今客がいなかったことだ。

    ちょうど先ほど最後の客が出ていったところだ。
    昼食とおやつの間、たまにこういう時間もある。
    つまり、甘えてみるはずの客はいなく、暇をした店員さんだけがいたのだった。

    「あーーーー!!!キツネェェェェェ!!!!」

    ドデカイ声で言われて、薊はびくんとした。

    慌てて逃げ出そうとするも、パンケーキちゃんといつも追いかけっこをしているかなめちゃんは素早い。
    すかさず、キツネを抱きしめるとそのパッチリ大きい目を更に見開いた。

    「あーキモチイ~!!モフモフだ!!」



    ジタバタジタバタ!!

    もがくが、ぎゅー♡と抱きしめられて放してもらえない。

    薊は青ざめた。
    冷や汗がたらりと出るも、ここは大人しくするしかないと決める。
    そのうち離すだろう。そしたらすぐ逃げてやる!
    が、すぐには下ろしてもらえなかったのだ。



    見知らぬキツネを抱え運ぶかなめちゃんのことを、胡乱な目で正義が見た。

    何をやってんだか、そんな声が聞こえてきそうだ。

    パンケーキちゃんは何を考えているかわからないつぶらなお目目で、相変わらずしっぽをふりふりしている。



    誰もいない事を良いことに奥の席のソファー席に座ると、かなめちゃんは薊をモフり始めた。

    もふりんもふりん♪

    「わぁ、可愛いねぇ。
    楽しいねぇ♪」

    楽しくねーよ、と薊は思った。

    撫でられるのは好きだが、こんな初めて会う女に心を許せるはずもない。
    身体を好き勝手にいじられるのを、ひたすら忍の字耐える。

    ナデナデナデナデナデ。



    ナデナデナデナデナデ。



    いや、なっげぇよ!!!

    何時までもやめない上についに身体をひっくり返され、お腹を触られようとした時、薊の忍耐が底をついた。



    ――調子に乗るな!

    ガブリ!

    加減して甘噛みに留めておいたが、かなめちゃんの手の平を噛む。

    「!!」

    びっくりして手を引っ込め、噛まれた部位をさすさすする彼女の様子を見て怒ったのは黒猫。

    クッションの上から素早く飛び降りると、キツネの首元へ歯を立てたのだ。
    びっくりしたのは薊も同じだ。

    いきなり襲われて、一瞬だが首筋へ鋭い痛みを感じた。
    それから続いて猫パンチの連打。
    その迫力にたまらず、服従のポーズをする。



    「きゅぅ…」

    「フシャァーーー!!!」

    オマエブッコロス。と言われて薊は恐怖した。
    普通の猫のくせに怖い。

    「きゃん」

    なんとか狐語で「ごめんなさい」と謝る。

    「シャァ!」

    カナメニテヲダスナ!!!

    ――わかったよわかったよ~~~💦



    ショボショボと退散することにする。

    踏んだり蹴ったりだ。



    「わぁ、セイギ助けてくれたの?ありがと♡」

    言葉が通じないかなめちゃんにだってわかった。
    自分が噛まれたから怒ってくれた、正義のその優しさを。
    いつもツンツンしてるけど、肝心の時には守ってくれる。

    嬉しいなぁ。

    ナデナデ。

    いつも撫でさせてくれない黒猫も、今は仕方なしと受け入れているらしい。



    とすっ

    ソファー席から飛び降り、とぼとぼと去っていく薊。

    「あっ、キツネちゃん…。」

    かなめちゃんはまだ未練があるらしい。



    「ちょっと待って!お腹空いてない?」

    ぴたり。

    薊の足が止まる。
    腹は元から空いている。



    「ちょっと待ってちょっと待って。
    あったー、ハイこれ」

    お客様用の食器を使うわけにはいかない。
    かなめちゃんは、小物を入れていたお皿をさっと水洗いしてからパンケーキを二切れ入れてくれた。

    「食べるかな?」

    「きゃん!」

    「あ、パンケーキちゃんも食べる?」

    あたちもここにいますよ、とばかり鳴く存在に気づいて、彼女のエサ皿にもパンケーキを入れてあげた。

    セイギが食べないことは知っている。
    あとでとっておきのマグロ缶をあげよう♪



    薊はびっくりした。
    思いもかけずパンケーキが食べられるのだから。
    良いの?良いの?と皿とかなめちゃんを交互に見る。

    「さぁ、お食べ。美味しいよ。」

    許可をくれた!

    動物用としてバターもはちみつもかかっていないが、充分だ。
    恐る恐る食べて見ると、自然で優しい甘さが口いっぱい広がる。

    ――美味しい美味しい~!!

    ガフガフと夢中で食べる。

    隣で一緒にパンケーキちゃんも食べている。

    2匹の愛らしい動物たちのおやつタイムに、かなめちゃんはニッコリした。



    ペロペロ。

    最後のカスまできれいに舐めとると、薊は満足して「きゃん!」と鳴いた。

    ありがと!

    …噛んでゴメンネ。
    そんな意味も含めて、かなめちゃんの足に頭を擦り付ける。



    正義は近くで薊を見張る。
    変なことをしたら即座に処すつもりで。

    だが、キツネはパンケーキを食べて帰っていった。



    ほっとすると、また黒猫は定位置のクッションへと戻るのであった。

    かなめちゃんはキツネと犬が食べたお皿を片付けると、正義の元へとっておきのオヤツを持って行った。
    美味しいマグロ味のおやつだ。

    「さっきはありがとね!はい、オヤツ。」

    「……」

    スティック状から舐めとるタイプのオヤツを差し出され、少し考えた後、素直に正義は口にした。

    ぺろぺろぺろ。

    ピンク色の舌が規則正しく動いている。

    ここぞとばかりに、かなめちゃんが撫でているが今だけは許してやることにした。



    Cafeかんみどころに平和な空気が漂う。
    もう少ししたら客が、名物のパンケーキをお目当てに訪れるだろう。
    もうすぐおやつ時だ。
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    Hayato-z

    DONEかんみさんのところのかなめちゃんと正義くん(黒猫)、パンケーキちゃん、あとうちの子の薊(キツネ)のイラストもらっちゃいました🎵
    (イメージ図は私のイラストにもあります)
    そこから一気に妄想が広がり、書いちゃいました♪
    かんみさんありがとうございましす💕

    とりあえずポイピクにあげて、あとで挿し絵付きでpixiv載せるかな。
    黒猫正義くんがいるので、そういう世界観と言うことで。本編とは違うよー。
    キツネノアザミ【パンケーキ食べたい!】Cafeかんみどころには、名物のパンケーキがある。

    丸くてふわふわ黄金色で、上にバターの塊とはちみつがたっぷりとかかった絵に描いたようなパンケーキだ。

    一番人気で、客の7割はこれを頼む。



    そして看板娘は、カフェのオーナーの妹。ピンクの髪をツインテールしている少女かなめちゃんだ。

    元気いっぱい接客する彼女は、見ていて気持ちが良い。
    たとえ注文をよく間違えようと(ほとんどの客がパンケーキ注文だから、たまに違う注文が入ると間違えてしまうのだ)、水をひっくり返そうと、皿を割ろうと、可愛ければ許される。

    その後ろをついて回るのが、「パンケーキちゃん」だ。
    その名の通りうっすら茶色くてふわふわで美味しそうだ。つぶらな瞳でちょこまか歩く、愛らしさ120%のかなめちゃんの愛犬。
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