DKに金銭要求された話①仕事帰り、男は一人の青年に声をかけられた。
「なぁ、おっさん。・・・・なぁって!」
「ん?・・・あぁ、俺か。なんだ?疲れているんだが」
「だよな。顔に疲れたって書いてあるし。疲れているおっさんに俺がイイコトしてやるよ。だから代わりに金ちょーだい?」
男子高校生のような風貌で、よく見ると服にほつれや汚れが見える。
——見た目から察するに家出少年・・・・いや、家出青年か?どちらにせよ未成年がこんな時間までフラフラしているとは、悪い奴らに目をつけられても文句言えないぞ。
「……分かったよ」
疲れた表情とは正反対のはればれとした笑顔で青年に腕を引かれながら男はホテルへと入っていった。
※
「いやぁ〜〜お客さん凝ってますねえ〜」
1296