はじまりの夜①都議選選挙活動中、恵良さんが企画した「再生の道を知ってる人1000人見つかるまで帰れません」と言う企画に強制参加させられた仁くんは その企画が失敗した代償を被せられていた。
つまり、発案者は帰宅し、仁くんは恵良さんの家に拉致監禁され、帰れませんを遂行させられたと言うことだ。
恵良さんズルい、、、
ぼくだけ帰れません、、、
夜、恵良さんが寝静まった後、仁くんはライブ配信でファンの皆さんに状況説明していた。
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-始まりの夜-
仁くん視点
「……みなさん、こんばんは……えっと、今ぼく……」
スマホを手に、ライブ配信を始める。
恵良さんの家に泊まっていることを、冗談めかして説明した。
コメントが次々と流れる。
「かわいそう!」
「襲われないようにね!」
ぼくは笑って答える。
「えー? 恵良さんに襲われたら……ぼく、抵抗出来ないからされるがままになるしかないですね」
その瞬間、隣室から微かに声が聞こえた気がした。
「……仁くん、なんてこと言ってるの?」
あ、恵良さん……隣で聞いてるのか。
ぼくは笑って誤魔化し、配信を終了したのは夜中の2時近く。
配信を切ったタイミングで、笑い声混じりでわざといじってくる。
「『されるがまま』って……そんなこと言っちゃうの?」
くすくす、と布団の中から漏れる笑い声。
思わずぼくは顔が熱くなる。
「え、えー……いや、冗談ですよ、冗談……」
「ほんと? じゃあ証拠に、ちょっとこっち来て確認してみる?」
その声に、心臓が跳ねる。
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恵良さん視点
仁くん……こっそり配信してる。
しかも、“襲われたらされるがまま”って言ってる。
リップサービスなのは分かっているが……
うーん、可愛いな。
意地悪したくなる。
配信を切ったのを確認して、こっそり隣の布団から声をかける。
「ねえ、そんなこと言うなら、あとで本当に詰め寄るから覚悟してね」
くすくす笑う声が、仁くんをさらに赤面させるのを見て、思わずにやけてしまう。
スマホの画面越しに見せているあの笑顔も可愛いけど、今の困惑顔……たまらない。
「……こっち来て。弁解させてあげるから」
空間を隔てていた扉を開くと、仁くんが小さく息を飲む。
「……え、えっと……はい……」
その声に、胸がぎゅっとなる。
やっぱり、ぼくは仁くんに甘えてほしいんだ。
ゆっくりと部屋に入ってくる。
そっと手を伸ばして肩に触れると、仁くんはびくっとするけど逃げない。
「……ん、近い……」
戸惑ったような、小さく呟く声が耳に届く。
くすぐったくて、でも嬉しい。
ふふ、今夜はぼくの勝ち……でも、甘く抱きしめるのはまだ秘密。
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仁くん視点(布団の中)
恵良さん……近い……。
「後で本当に詰め寄る」って、冗談じゃなかった……
怖くない。むしろ、ちょっと嬉しい……。
でも部屋に入ってこいと言われ、こんなに素直に従って大丈夫だろうか?
何かが起こりそうな予感が拭えない。
緊張感を感じながら、少しドキドキしながら、静かに夜に包まれた。
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-布団の中での甘い距離-
仁くん視点
布団の中、恵良さんが隣にいる……。
手が、ほんの少し触れただけで、心臓が跳ねる。
「……恵良さん、なんか、、近いです……」
思わず小声で呟くと、恵良さんはくすくす笑った。
「だって、今夜はぼくが見張ってるんだから」
その声に、なぜか安心して、ぼくも笑ってしまう。
でも、恵良さんの肩が触れてくるたび、胸の奥がじんわり熱くなる。
手を少し動かしただけで、相手の温もりが伝わる距離。
「……ん、近すぎる……」
思わず呟いたその声に、恵良さんはくすっと笑って、もっと肩を寄せてきた。
「いいんだよ……仁くんが逃げないなら」
その囁きに、ぼくは言葉を返せない。
ただ、頷くだけで精一杯だった。
ああ、逃げないように見張ってるのか。
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恵良さん視点
仁くん、今夜はいつもより無防備……可愛いな。
布団越しに手を伸ばすと、びくっとするけど、逃げない。
ああ、これがたまらなく嬉しい……。
「……逃げないね」
耳元で囁くと、仁くんが小さく息を吐いた。
その声、震えてる……。心臓の音まで聞こえそうで、胸がぎゅっとなる。
「もっと安心しても大丈夫だよ」
そっと手を肩に添えて、距離を縮める。
布団越しでも伝わる温もりに、仁くんは少し顔を赤らめている。
くすぐったくて、でも嬉しい……。
この瞬間、ぼくは仁くんを守りたい気持ちと、意地悪したい気持ちが混ざって、胸が苦しいくらいだった。
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仁くん視点
恵良さん……優しくて、甘くて、でもちょっと意地悪で……。
肩に触れるその手の感触が、ぼくの心をドキドキさせる。
「……恵良さん……」
小さく呼んでみると、くすっと笑い声が返ってきた。
「ん? 何?」
その声、心臓に直接響く。
「……ただ……近いなって」
恥ずかしくて、顔が熱い。
「ふふ、もっと近くていいよ……」
その言葉に、ぼくは頷くしかなかった。
布団の中、静かな夜に二人だけの時間が流れていく。
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-夜の甘い密着-
仁くん視点
一日中の都議選活動と、恵良さんの無茶な企画で、体が重くて仕方ない。
布団に入っても、心臓はドキドキして落ち着かない。
(……なんか、変だよな……)
頭ではそう思う。隣でくすくす笑っている恵良さん、さっきまでライブ配信でいじってきたあの意地悪な声……。
でも、体が勝手に反応してしまう。肩が触れた瞬間、ぞくっとする感覚が、妙に心地よくて。
布団の中で、自然に恵良さんの方へ体が寄っていく。
(……え、ぼく……)
戸惑う気持ちと、受け入れてしまう体の感覚が、混ざり合う。
「……ん……」
思わず小さく息を漏らすと、恵良さんがすぐ反応して、さらに肩を寄せてきた。
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恵良さん視点
仁くん……今日は疲れてるのがよくわかる。
目の下のクマ、少しだるそうな体……でも、そんな無防備なところがたまらなく愛おしい。
「……やっぱり、近くにいてほしいのかな?」
そっと肩を抱き寄せ、布団の中で体を少し重ねる。
びくっとする仁くんを見て、くすくす笑う。
「大丈夫、逃げないよね……?」
耳元で囁くと、仁くんの体は無意識にさらに近寄る。
ああ、この距離感……頭では変だと思ってるだろうけど、体は正直。
その正直さを、ぼくはもっと引き出したい……。
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仁くん視点
恵良さん……どんどん近づいてくる。
(頭では変だと思ってるのに……)
そう思うのに、体は完全に受け入れてしまう。
肩が重なる感触、柔らかい息遣い、そして耳元の囁き……
「……う……」
小さく息を漏らすと、恵良さんがくすくす笑いながら、さらに体を寄せてきた。
ああ、もう逃げられない……でも、不思議と怖くない。
むしろ、ずっとこのままでいたい、そう思ってしまう自分がいる。
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恵良さん視点
ふふ、やっぱり……仁くんは無防備で純粋だ。
頭では変だと思ってるのに、体は正直で……そのギャップが可愛くて仕方ない。
「……ねえ、もっと近くに……」
耳元で囁くと、仁くんは小さくうなずき、体をさらに寄せてくる。
その感覚に、胸が熱くなる。
ふたりだけの夜、静かに、でも確実に距離が縮まっていく。
このまま、もっと甘く包み込んでしまいたい……。
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-さらに近づく夜-
恵良さん視点
「ねえ? 本当に逃げないなら……続けるけど?」
暗がりで、仁くんの顔を覗き込む。
小さな明かりに照らされたその横顔、ほんのり赤く染まってる。
普通なら「やめてください」とか「変ですよ」って突っぱねるところなのに……今日は違う。
「いいの?」
もう一度、目を覗き込む。
仁くんは否定しなかった。
代わりに、はにかんだ笑顔を浮かべて、視線を泳がせる。
その顔が、たまらなく可愛くて胸が熱くなる。
ああ……逃げないんだね。
なら、もっと近づいてしまうよ。
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仁くん視点
「ねえ? 本当に逃げないなら……続けるけど?」
恵良さんの低い声が、耳の奥に落ちてくる。
心臓がうるさい。
頭では「変だ」ってわかってる。普通じゃない距離感だ。
でも……恵良さんに見つめられると、声が出ない。
「いいの?」
顔を覗き込まれ、目が合った瞬間、思わず視線を泳がせてしまう。
否定の言葉は出てこない。
ただ、頬が熱くて、笑うしかなくて……
「……っ」
はにかんだ笑顔を浮かべてしまった。
あ、これ……完全に受け入れてる顔だ。
自分でもそう思って、余計に恥ずかしい。
でも、不思議と後悔はしない。
むしろ……このまま、もっと近くにいてほしい。
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恵良さん視点
「……仁くん」
そのはにかみ顔が答えだ。
否定しない。むしろ、甘えるように視線を泳がせてる。
「……ふふ、そういう顔されたら……もう止まれないよ」
囁きながら、そっと彼の手を取る。
少し震えてるけど、握り返してくれる温もりがある。
この夜、確かに距離が変わった。
弟みたいな存在……なんて、もう言い訳できないくらいに。
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②へのパスワード
恵良さんは、〇〇〇〇〇
ヒントは概要欄💡