おはぎの生まれた日異常だと、気づいたのは些細なことだった。
クラスの男の子とたまたま2人で帰って、その男の子がたまたま、仲良くしていた女の子の想い人で、たまたま、彼は私に好意を抱いていた。
それだけだった。
「あの子はビッチだから誰にでもそういう事をする」
馬鹿げた噂がいつしかクラス中に広がり、孤立した。
孤立するだけなら良かった、耐えることが出来た。
無視されて、居ないものとして扱われ、気づけば机に死ねとビッチとあることない事落書きされて。
それを見た先生は笑いながら「やりすぎるなよ」と。
大事になることを避けたかったんだろう。
廊下ですれ違えば小突かれ、足を引っ掛けられ、弁当を便器に捨てられ、ゴミ箱をひっくり返されて、それでも誰も彼も見て見ぬふり。
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