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    ゆるはら

    主にちょっと表では載せられないようなSSを投げる場所です

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    ゆるはら

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    書き納めその2 こりゅさに

    トシワスレモノ/こりゅさに師走の忙しさにようやく一息つけば、白い息が空を満たす。ああそういえば今日は雪が降るんだったっけと思い出す。
    「こんなところで休憩かい?」
    縁側に座っていたら頭の上から声が降ってきた。小竜景光。最近遠征から帰ってきた、彼。
    「ちょっとだけ……つかれちゃって」
    「そう?」
    ――なら、付き合うよ。
    そう言って隣に座る。
    「今年は本当に早く過ぎたよね」
    「うん。そうだね」
    他愛のない会話を、こんなに寒い場所でしている。なんだかふたりぼっちで年末を過ごしているみたいだな、と思った。実際にはそんなこと、ないのだけれど。
    「……さすがに、寒いし、戻ろっか」
    立ち上がろうとして、くいと腕をひかれる。
    「主、まって」
    「え?」
    「忘れ物」
    年末だから、後腐れの無いようにしないとね。
    そんなことを言って、彼はひとつ、私の唇の上に、落とし物をした。
    「……じゃ、戻ろっか」
    「……うん」
    遠征が終わったら、何かご褒美をあげる。
    そんなことを、言っていた気がする。
    「年忘れが早かったね」
    ごめんなさい。
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