Recent Search
    You can send more Emoji when you create an account.
    Sign Up, Sign In

    ちょこ

    主に企画参加の交流小説、絵など投稿してます
    よその子さん多め

    ☆quiet follow Send AirSkeb request Yell with Emoji 💖 👍 🎉 😍
    POIPOI 397

    ちょこ

    ☆quiet follow

    アイドラ小説
    こずえ先輩と世良の話
    専属になって欲しいと世良が言う話

    「こずえ先輩、今日もよろしくお願いします」
    「お、世良来たね〜座って座って」
    放課後、美容科の教室を覗いた世良は丁度準備をしていたこずえを見かけてそのままいつもの様に椅子に座る。こずえは世良のヘアゴムをゆっくり解くと髪を梳かしながら話す。
    「うん、ちゃんと手入れされてるね〜。オレが前勧めたシャンプー使ってる?」
    「はい!あれすごくサラサラしますよね」
    「でしょー?世良の髪質に合ってるやつ選んだからね、あと、今日勧めたいものがあって……」
    そう言うとバックの中を探し始めるこずえの後ろ姿を見て世良は見つめて口を開いた。ずっと考えてたことを。
    「……ねぇ先輩、俺の専属になりませんか?」
    「…………え?」
    突然言われたことに驚いたのだろう、なにやら容器を落としてしまってこちらを見て固まるこずえ。彼のそんな様子を見て少し笑ってしまったが、世良は話を続ける。
    「ずっと考えてたんですけど……。先輩の手、魔法の手だなぁって思ってて。初対面で俺の髪を綺麗って言ってくれたのも、今もこうして専属というわけじゃないのに髪の手入れとか、肌の手入れとか教えてくれたり……。先輩って魔法使いなんですよ、だから……。……俺の専属になってください、俺をもっと輝かせてください」
    世良が微笑みながら話をして固まっていたままのこずえだったが、すぐにハッと我に返る。そんな様子すら笑ってしまう、まさか自分から専属になって欲しいなんて言われるなんて思わなかったのだろう。こずえは笑い返して言った。
    「任せろ!これからも俺が世良を輝かせてみせる!」
    「へへっ、先輩がそう言って貰えるの心強いです」

    世良が専属になってほしいと話したあの日から幾日かすぎた頃、ライブ会場の控室で髪を綺麗に梳かしてもらい、いつもの髪型にしてもらっている世良。少し違うところは世良の目の色と一緒なインナーカラーが入ってる事だった、染めた訳ではなくエクステだ。鏡でみる自分は髪色が一部違うだけで印象がだいぶ違うな、と改めて思った。
    「はい出来た!世良どうだ〜?」
    「へへ、先輩相変わらず魔法の手ですね」
    「うんうん、そのインナーカラーも似合ってる。今日もライブ頑張れよ」
    「もっちろん!」
    ステージ袖に移動してスタッフから最終確認やマイクの調整が入る。帽子を被ろうとしたらまった、とこずえから声がかかった。
    「なぁ、俺にさせて?」
    「……いいですよ、はい先輩」
    こずえに帽子を渡すと優しく帽子を被せられる、人からされるのは滅多にないので新鮮だ、と思いつつこずえを真っ直ぐと見た。
    「なら先輩、行ってきます」
    「おう!行ってこい!」
    Tap to full screen .Repost is prohibited
    Let's send reactions!
    Replies from the creator