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    ちょこ

    主に企画参加の交流小説、絵など投稿してます
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    ちょこ

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    アイドラ話
    普くんと美男くんと世良の話

    放課後、授業も先生の長い話も終わりクラスの生徒はそれぞれユニット練習に行くために教室から出たり、他の同級生と話したりとしている。その中で世良は美男に話しかけた。
    「なぁなぁ王さま、もうすぐテストじゃん? 範囲狭いっては言われてるけどさ、よかったら俺の家で勉強会しない? 」
    「ん? いいぞ! 」
    大きな声で笑って言う美男に決まりだ、と笑った時後ろから声をかけられた。後ろをむくと同じクラスの普が話しかけてきた。
    「何話してたんだ2人とも? 」
    「あー、王さまとこれから俺ん家で勉強会するって話してたの。普もくる? 」
    「え? いいの? 行きたい! 」
    こうして普も来ることになり三人で話しながら教室を出る、周りからは今日もあの三人は仲がいいなと思われているがそんなことは露知らず校門を出て駅へ向かうために歩く。
    しばらくして、住宅街を歩きとある家の前にくるとそのまま中に入る、表札には【白石】と書かれており、ここが世良の家なのかと初めて来る普と対照的に、何度か来ているのだろう、そのままついて行く美男。玄関の鍵を開けてドアを開ける。
    「入っていいよー、母さん居ないし」
    「お、お邪魔します……世良んち初めてだ……」
    「邪魔するぞ! 」
    靴を脱いで上がるとお茶の準備をするからと世良は先に部屋に行っててほしいと言ってそのまま奥へと行ってしまった。世良の部屋など分からない普は戸惑ったが、美男がこっちだと言って階段をあがっていく。その後を慌ててついて行き、階段をあがってすぐの扉をなんの疑いもなく開ける美男。ドアにぶら下がっているプレートに【SERA】と書かれているのを見て、そこが世良の部屋なのかと思いつつ、ふと隣の部屋の扉をを見た。扉に下げているプレートに【RINA】と書かれていた。リナという単語に覚えがあった、世良がよく話す妹の名前が確かリナだったはずだと、ふとそんなことを思いながら部屋に入った。
    世良の部屋はシンプルな部屋だった、2段ベット式の収納のついているものから、綺麗に整頓されている机の上、部屋の隅に置かれているギター。世良らしい部屋だ、と普はキョロキョロとする。それにしても美男は何度も来ているのだろうか、と気になって聞いてみることにした。
    「美男って何度も世良んち来てるわけ? 」
    「まぁ親友だからな」
    「な、なんだよ……仲良しアピールか……? 」
    何故か誇らしげに笑う美男を見てなんとも言えない顔をした普だったが、ふとトイレに行きたくなった。が、世良の家のトイレの場所なんて知らない。どうしようかと思っていると何か分かった美男が言う。
    「トイレなら階段降りた所を突き当たりにある。途中にキッチンがあるから、お茶の準備をしている世良がいるはずだ。改めて聞くといい」
    「いやそこまで覚えてる訳!? い、行ってくる」
    美男の言う通り、階段を降りて突き当たりを曲がって歩くと丁度キッチンが見えた、世良がお盆の上に美味しそうなスコーンらしきものを皿に盛って置いていると普に気づき声を出した。
    「あれ? 普どうした? 」
    「えーと……トイレどこ? 」
    「あ、トイレならそのまま真っ直ぐ行くといいよ。ドアプレートに書いてあるからわかると思う。後でこっち来てくれね? 俺これ持つから部屋の扉開けて欲しいんだよね」
    「ありがと、わかった手伝うよ」
    そのまま言う通りに行くとトイレを見つけて用を足す、手を洗ったあとまたキッチンへと行く。世良はもう準備を終えていてお盆を手に持っていた。美味しそうなスコーンに器に入ったジャムを見てお腹の虫がなった。
    「はは、普腹減った? 」
    「いやだって世良の菓子美味いし……てかそのジャムもしかして……」
    「ん? あー、いちごの方は母さんが作ったけど、八朔のは俺が作ったの」
    「……世良すご……」
    どこ探せばジャムを作れる高校生がいるだろうか、と思いつつ一緒に世良の部屋に行き、普は扉を開ける。もう美男は勉強をしていたのだろう、解きかけの問題が見えた。
    「王さまごめーん、お待たせ」
    「いや別に構わない、トイレの場所は分かったか? 」
    「いや分かったけどほんとよく来てるんだな……ちょっと寂しいじゃん……」
    「え? 普だってこれからも俺ん家に遊びに来ればいいじゃん! 楽しいの好きだし、俺も嬉しいし」
    「せ、世良〜……! 」
    普の反応を見て思わず笑ってしまう美男と世良、机の上にお盆を置きお茶を人数分用意してから勉強会が始まった。
    「スコーンうま! 」
    「八朔のジャム美味しいな? また腕上げたな世良」
    「へへ〜、そのジャム上手く出来たんだよな」
    スコーンを食べて笑い合う三人であった。
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