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    ちょこ

    主に企画参加の交流小説、絵など投稿してます
    よその子さん多め

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    ちょこ

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    アイドラ

    よその子さんお借りしてます

    瑪瑙は次の授業のために教室にはいり席に座った。さっき出会った薊が今日の授業に来るかもしれない。無意識に笑みをこぼれていた瑪瑙をみて周りは些か怪訝そうな顔をしたが誰も聞くようなことはしなかった。そうしているうちにチャイムがなり教師が入る。瑪瑙の睨んだとおり、いつも授業の担当をする教師の後ろに薊が入ってきた。見知らぬ教師に周りはザワザワと騒ぎ誰だ? など言葉も聞こえる。やはり一目では分からないものなのかと瑪瑙は周りの反応を興味無さそうにして薊を見る。薊もまた、丁度瑪瑙と目が合ったかと思えば笑ったような気がした。騒いでいる生徒たちに教師は手をパン、と叩いて静かにさせた。
    「静かに! 今日は担当の先生を紹介します。では。お願いします」
    「は〜い。では、江波薊です。これでも昔はアイドルしてたよ、まぁよろしくね」
    黒板に名前を板書しつつそう答えた薊。周りの反応はそんなアイドルいたか? などEvaを知らなさそうな反応だった。確かにあのトップアイドルであった佐々木巡みたいな知名度を誇るアイドルだったかと言われるとそうとは言いきれなかったが、それにしても知らないなんて、とどこか周りを蔑んだ目をしてしまう瑪瑙。
    瑪瑙にとっていつものようにつまらなかった授業が終わった時、薊が瑪瑙に近寄り話しかけた。周りからしたらなんで瑪瑙に、との反応がチラチラと見える。そんな視線を気にもとめずに瑪瑙は笑う。
    「先生、さっきぶりですね」
    「さっきぶりだね、ねぇ。ひとつ聞いていい? なんで先生がEvaってわかったの? 先生がEvaって分かるの、相当親密な相手じゃないと分からないんだけど」
    薊は瑪瑙の目を見て言う、何か意図があって当てたのだろう、というどこか探ってるような感覚を覚える。瑪瑙は口元をにんまりとして目で笑いかけるように薊を見る。その顔はさながら流石visualHack持ち、と言ったところだろう。
    「目ですよ」
    「目?」
    「確かに先生はあの頃よりだいぶ変わりましたけど……。けど、その目だけは変わってなかった。あの頃のEvaそのものだったので。だから分かりました、これで納得してくれましたか?」
    「目ねぇ……ふぅん、やっぱりきみすごいや。目だけで当てられたのは初めてだよ、相当熱烈だったんだね。Evaに」
    笑いつつも自分の事のはずなのにどこか他人事のようにその言葉を聞いて瑪瑙は些か違和感を覚えた。普通だったらもう少し喜ぶんじゃないか、と思ってしまった。まるでEvaと自分は別人だと言いたげな反応だった、その反応にどこか胸の突っかかりを覚えつつ口を開く。
    「……先生も嬉しいでしょう? 熱烈な生徒がここに居て」
    「……さぁね、きみとは長い付き合いになりそうだよ」
    「僕もそんな気がしますよ、薊先生」
    にこり、と瑪瑙は笑ってそのまま教室を出た。廊下を歩きながら考える、なんであんな自分の事を他人事と捉えられてもおかしくない言い方をしたのだろうかと。もう少し相手と話せば相手の考えが分かるかもしれない、あの憧れだったアイドルがこの学院に居るのだ、こんなチャンスは滅多にない。どこかつまらないと思っていた授業がこれから楽しみになるかもしれない、と密かな期待を胸に持ちながら廊下を歩いていった。
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    ちょこ

    DONEよその子さんお借りしてます
    二次創作
     その日は、雨が降りそうだと言わんばかりの曇天だった。昨日の天気予報では朝から晴れると言っていたはずなのに、いざ当日になったらこの天気だ。凪は頬杖をついて窓の外の風景をぼぅ、と眺めていた。この調子では晴れそうにない、凪はそう思ったあと椅子から立ち上がり、事務所に備え付けであるミニキッチンへと向かう。お湯を沸かせるくらいは出来るミニキッチンにて、お湯を沸かしコーヒーを淹れた後、コーヒーを飲み外を眺めた。
     何でも屋に定休日はない、依頼が来れば仕事の日になるし、来なかったとしても書類作業をする。ある意味気分で休みが決まると言っても過言ではなかった。そして凪は、二階にいる八重の所へ行こうかと考えていた。八重は朝から体調が優れないように見えた。凪から見たら休んだ方がいいなと感じたため、八重を休ませたのだ。当の本人は大丈夫だと言っていたが、それでも休ませた。依頼主が来る様子はない、なら八重のところに行こうと思った。事務所は二階建てのビルになっており、凪の居る一階は何でも屋の事務所で二階は居室スペースだ。コーヒーを飲み終わったマグカップを流しに置いた後、事務所を出る。
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    ちょこ

    DONEダミアさんお誕生日小説
    ダミアさんお借りしました!お誕生日おめでとうございます!
    モンブラン「ダミア、お誕生日おめでとうございます」
    「おー! ありがとな!」
     レイフが借りている拠点と言っていい住まいにダミアを呼び、目の前にケーキを出す。ダミアと前もって連絡を取っていたため、こうして呼べたのだ。ケーキはレイフの手作りだ。本当なら、料理も出そうかと言ったのだが、間髪入れずに断られてしまった。今度こそ上手く作れるような気がしたのにな、とレイフは残念そうに思いながらも、ダミアを見た。
    「このケーキ……モンブランか?」
    「そうです、アマロンを使ってます」
    「へー! 王様って呼ばれてるやつじゃん!」
     ダミアは感心したようにケーキを眺めた。アマロン、様々な栗の中で特段に甘い栗の事だ。身も大きいのだが、育てるのが難しく、しかも、大きく育てようと魔力を使うと、すぐに枯れるという性質を持っていた。なので、完全な手作業、時間をかけてゆっくりと育てる。そのため、栗の中の王様、という意味で【アマロン】と呼ばれるのだ。一粒だけでも驚くほどの高額で取引される。その高額さに、一時期偽物のアマロンが出回るほどだった。偽物のアマロンと区別を測るための道具すら開発されるほどに。
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