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    ちょこ

    主に企画参加の交流小説、絵など投稿してます
    よその子さん多め

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    ちょこ

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    エガキナ

    付き合ってる時間軸の2人

    ##エガキナ
    ##すずこは

    その感情は───というものだ 高校時代からの親友で、今は琥珀の恋人となっている鈴鹿の家に泊まりに来た。鈴海と付き合うようになるまでには、色んなことがあり、ここで語るには時間が足りないが、今こうして自分とは無縁だと思っていた大事な人との時間は、とても心地よい。
     鈴鹿の家には一度だけ、鈴鹿が体調を崩した時に来たことがあり、その時はまさか鈴鹿が自分の事をそう思ってるなど知るはずもなかった。
     付き合ってからも鈴鹿は優しく、今は先に風呂に行っているため、琥珀はぼんやりと鈴鹿の部屋をぐるりと見回す。鈴鹿の仕事道具と言っていい画材が沢山置かれており、絵も置かれていた。
     鈴鹿の絵は好きだ、何度見ても綺麗だと思えるほどに。告白された時は驚いてしまったが、今では鈴鹿の隣にいるのが落ち着く。人を愛せれるか不安だったのに、いざこうしてみると、好きという感情が消えることなく溢れる。
     その時、扉が開く音が聞こえた。丁度鈴鹿が風呂からあがったのだろう、髪をタオルで拭きながら部屋に入ってくる。おかえり、と言おうとした琥珀は鈴鹿の顔を見て思わず固まった。
     普段から片目が隠れがちだった前髪が、濡れているからか、琥珀からしたら隠れているようにみえ、ヘアピンで止めている横髪も前へ垂れ、そして結んでいた髪は下ろされて普段と違うように見えるのだ。
     その時、何故か心臓がうるさくなった。心なしか顔も熱い気がする。まるで熱が出たように、風邪でも引いたか? と思ったがどうも違う気がする。鈴鹿がキラキラと見えるのだ。

    「琥珀風呂……どうしたの」
    「……? 心臓がうるさい……」
    「え? 風邪? 横になるか?」
     鈴鹿が心配そうに琥珀の隣にくると、顔を近づけてきた。唐突に鈴鹿の顔が近くなったため、琥珀は大袈裟に体をビクつかせると、なおさら顔を赤くした。
    「……鈴鹿、顔近い……」
    「……? 恥ずかしいん?」
    「……なんか鈴鹿みると鼓動うるさくて」
     これは嘘ではない、現に心臓の音は落ち着くところかバクバクと煩く聞こえてくるのだ。好きなのは分かっているのだが、この感情の正体が分からない。なお、琥珀の言葉と様子を見た鈴鹿は口元を抑える。思わず口元が緩んでいたのだ。
    「ふーん……へぇ。嬉しいこと言うじゃん」
     そう言った時の鈴鹿の耳が赤い事に気がついた琥珀は、思わず笑う。
    「……鈴鹿、耳赤い」
    「……えーと、ほらもう風呂入りなって」
    「はいはい」
     恐らくこの感情はいいものなのだろう、鈴鹿の反応を見るとすぐに分かる。鈴鹿の事が好きだからこそ、こんな気持ちになれるのだ。琥珀は鈴鹿の手を優しく握り、笑う。
    「……鈴鹿、改めてだけど……好きだよ。……大好き」
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    ちょこ

    DONEよそのこさんお借りしてます
     倒された落武者を見て終わった事を察した、里は刀を仕舞うと、燕志の元へ行く。まだ後ろ姿でしか見れてないが、息が上がっているのか肩が上下ゆっくりと動いているのが分かった。里は小走りで走ると、燕志に声をかけた。
    「えーじ……」
     里の声に気づいたのか、燕志が後ろをむく。怪我をしない日はないのではと言うほど、燕志はよく怪我をする。今もこうして、腕を斬られたのか一部服が血で滲んでおり、そこだけではなく他の所も怪我をしているのが見て分かった。これは看護班の所に連れていった方がいいな、とそう思った矢先に、燕志から唐突に抱き上げられた。
    「え、えーじ下ろして……」
    「……」
    「……えーじ……」
     これが初めてではなかった、落武者との戦闘が終わっても昂っているのか分からないのだが、こうして里の事を抱き上げるのだ。里としては、自分を抱き上げるより治療しに行って欲しいのだが、強く拒絶してはいけない気がして、あまり抵抗出来ないのだ。先程のように、一応下ろしてと言ったが、降ろされたことは無い。そうしているうちに、燕志は里を抱き上げたまま歩き出した。このまま看護班の所へ行くのだろう。
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