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    ちょこ

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    くくばく
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    ##くくばく
    ##じじみと

    ホットミルク ヴィランを拘束した後、一息ついて周りの安全を確認する。みとらは他のヒーローがヴィランを連れていく様子に、自分たちも戻るか、と歩こうとしたら服の袖を掴まれた。視線を向けるとそこには自分のバディである慈々がいた。怪我のしたのかとしゃがむと、顔色が悪いことに気づく。周りの人からしたら、気づかないかもしれないが、長年一緒にいたみとらにはすぐにわかった。みとらは懸念していた、今回のヴィランに対しては、もしかしたらトラウマを誘発しそうだな、と思っていたから。だから今回は慈々中心ではなく、自分中心として慈々に負担をかけないようにしたのだが、どうやらそれでも堪えてるらしい。
    「隠して」
     慈々がそう一言言う。それに短く返事をして、ジャケットを大きく開ける。抱きついていい、と行ったらすぐに自分に抱きついた慈々。みとらは慈々を抱きしめると、そのまま抱き抱え、なるべく慈々が隠れるように、前を締めた。
     普段だったらみとら以外にも友好的だというのに、慈々の様子を心配した他ヒーローが話しかけると、どこか睨み付けて黙る慈々。まるで威嚇している小さい猫みたいだった。
    「すまない、少し堪えてるから」
     みとらがそう言って謝り、今日はこのまま直帰するというと、相手のヒーローは理解してくれたのか、報告書も代わりに書くと言ってくれ、その言葉に甘えてみとらは帰った。
     家に帰り、ソファーにゆっくりと腰掛ける。
    「慈々、ホットミルク飲むか?」
    「……ん」
    「ならキッチンに行きたいから、離れてもらっていいか。俺が戻ってくる間に、これ、抱きしめていいから」
     そう言って自分のジャケットを脱ぎ、慈々に渡す。慈々は黙ったまま、素直にジャケットを抱きしめた。その様子に優しく頭を撫でたあと、キッチンへ行く。
     少し甘めにしよう、と慈々の分にはいつもより蜂蜜を多めに入れて、自分のには少なめに入れた。湯気が立つマグカップを手にして、甘めに作ったホットミルクを慈々に渡した。
    「慈々、お前明日非番だろ。明日は俺も休むから」
    「……うん」
    「明日休んで、元気になろうな」
     ホットミルクを飲みながら、顔を上げて見せることの無い慈々の頭を優しく撫で、そして、慈々の額に優しくキスをした。
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