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    ちょこ

    主に企画参加の交流小説、絵など投稿してます
    よその子さん多め

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    ちょこ

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    くくばく

    よその子さんお借りしてます

    ##くくばく
    ##じじみと

    可愛い拗ね方 みとらと慈々が話をしながら廊下をあるいていると、みとらを引き止める声が聞こえた。声からして女性ということだけはわかり、二人が後ろをむくとそこには二人組の女性ヒーローが立っていた。みとらはその女性達とほぼ会話をしたことが無い。数回程度、一緒に仕事をした気がするのだが、あまり印象に残っていなかった。そんな反応に対し、慈々だけは顔色を変えずに、黙ってみとらの隣にいる。
     今日も、特に目の前の二人と仕事をするなど言われてもない、なんだろうかとみとらが思っていると、女性達はみとらをみて笑顔を浮かべて話し出す。
    「月島さん! 今度男女集めてちょっとしたパーティーするんですけど、来ませんか?」
    「月島さんくると華やかになりますし!」
    「俺が?」

     自分がそんな存在だとは思ってもなく、みとらは女性達の言葉に眉を顰める。そもそも、みとらはそういった所は苦手だった。ガヤガヤとして、人の声が絶え間なく耳に入るあの感覚も、相手の付けすぎている香水の香りも、照明がチカチカと目に入る眩しさも、みとらにとっては苦手な空間なのだ。
     みとらの好きな空間は、慈々と暮らしているあの家で、騒がしくもない静かで、あの出窓から見える綺麗な月明かりなのだ。
     わざわざそのような苦手な所に行く気もなれない、そもそも、先程から慈々など眼中に無い、と言わんばかりの相手の態度にも思わず相手に冷たい目を向けてしまう。その目線に気づいたのか、一瞬相手が怯んだように見えた。
    「すまないが、辞退させてもらおう」
    「いや! 少しだけでいいですから!」
    「そ、そうですよー! それにお店予約しちゃったし……」
    「……俺が参加するか分からないのにか?」
     みとらは気づいてなかったのだが、いつもより声が低く出ていたのだろう。女性二人は顔を見合せ、どうしようと言っていた。みとらは冷たい目のまま女性二人を見る。どう反応されようと、参加する気は無い。もう立ち去ろうか、と踵を返そうとするが、慌てて女性二人がみとらの服の裾を掴んだ。
    「ま、まって……!」
     まだ引き止めるか、と苛立ちが顔に出そうになっている時、グイッ、といきなり女性が掴んでいる手の、反対の手を掴まれたかと思うと引っ張られた。引っぱった相手は慈々だった。

    「慈々?」
     思わず驚きつつも、慈々の目線に合わせて体勢を整えてしゃがもうとしたのだが、慈々はネクタイを掴み、そのままみとらとキスした。突然の事で固まり出す女性二人。キスは一瞬で終わったのだが、長い時間に感じた。口を話した時、みとらは慈々の顔を見て言う。
    「……慈々、こういうのは人前でしない。家でって言ってるだろ」
     みとらの言葉に驚いたのか、信じられないような目をする女性二人。みとらは特に周りに言うつもりはないのだが、世間一般で言うのなら、目の前の慈々と交際している。けれど、みとらからしたら、交際という言葉では当てはまらないと思っていた。慈々と共に生きたい、その感情なのだ。
     みとらの言葉に、慈々は笑いながらごめんね、と言った後に女性二人に向き合った。
    「こういう事だから、あまりうちのとら困らせないでね」
     何となくだが、慈々は怒ってるかもしれないとか思っていると、女性二人はなにかモゴモゴと言いながらも、その場を立ち去っていた。変な噂が経たないと良いが、と思ったのだが、その時はその時か、と思いつつ慈々を見る。慈々は早く家に帰ろう、と一言言ったかと思うと、みとらの手を取って足早に歩いた。
     家に着いたあと、みとらは出窓で外の風景をみてはどこか不機嫌そうな慈々の隣にしゃがむ。

    「……慈々、すまない。嫌な思いさせて」
    「別にいいよ。それに……そんな可愛いもんでもないよ。それに相手もしつこかった。とら、騒がしいところ嫌いなのに」
     そう言ってみとらを見る慈々。やはり不機嫌そうに、眉を顰めてどこか拗ねたような反応だった。そんな慈々に頭を撫でるみとら。
    「慈々は可愛い、そもそも、行く気はなかったし」
    「……でも、そういう所だよ」
    「それに、好かれるなら慈々がいい」
     これは本音だ。確かに人に好かれるのはいい事だ。けれど相手の気持ちを察しれずに、しつこく言い寄ってくるのは嫌いだ。根本的に、一番みとらにとって好かれたい相手は慈々しかいない。そういった時、慈々か真顔になったかと思うと、なにやら唸り声をあげたかと思うと顔を伏せた。
    「俺がお前くらい大きかったら危なかったと思え」
     慈々にしては珍しい早口で、しかも言っている意味がわからず、みとらは疑問符を浮かびつつ口を開く。
    「どういう意味だ……?」
     みとらの反応に、ため息を吐いた慈々。とりあえず頭でも撫でておくか、とみとらは優しく頭を撫でた。
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    ちょこ

    DONEよその子さんお借りしてます
    二次創作
     その日は、雨が降りそうだと言わんばかりの曇天だった。昨日の天気予報では朝から晴れると言っていたはずなのに、いざ当日になったらこの天気だ。凪は頬杖をついて窓の外の風景をぼぅ、と眺めていた。この調子では晴れそうにない、凪はそう思ったあと椅子から立ち上がり、事務所に備え付けであるミニキッチンへと向かう。お湯を沸かせるくらいは出来るミニキッチンにて、お湯を沸かしコーヒーを淹れた後、コーヒーを飲み外を眺めた。
     何でも屋に定休日はない、依頼が来れば仕事の日になるし、来なかったとしても書類作業をする。ある意味気分で休みが決まると言っても過言ではなかった。そして凪は、二階にいる八重の所へ行こうかと考えていた。八重は朝から体調が優れないように見えた。凪から見たら休んだ方がいいなと感じたため、八重を休ませたのだ。当の本人は大丈夫だと言っていたが、それでも休ませた。依頼主が来る様子はない、なら八重のところに行こうと思った。事務所は二階建てのビルになっており、凪の居る一階は何でも屋の事務所で二階は居室スペースだ。コーヒーを飲み終わったマグカップを流しに置いた後、事務所を出る。
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    ちょこ

    DONEダミアさんお誕生日小説
    ダミアさんお借りしました!お誕生日おめでとうございます!
    モンブラン「ダミア、お誕生日おめでとうございます」
    「おー! ありがとな!」
     レイフが借りている拠点と言っていい住まいにダミアを呼び、目の前にケーキを出す。ダミアと前もって連絡を取っていたため、こうして呼べたのだ。ケーキはレイフの手作りだ。本当なら、料理も出そうかと言ったのだが、間髪入れずに断られてしまった。今度こそ上手く作れるような気がしたのにな、とレイフは残念そうに思いながらも、ダミアを見た。
    「このケーキ……モンブランか?」
    「そうです、アマロンを使ってます」
    「へー! 王様って呼ばれてるやつじゃん!」
     ダミアは感心したようにケーキを眺めた。アマロン、様々な栗の中で特段に甘い栗の事だ。身も大きいのだが、育てるのが難しく、しかも、大きく育てようと魔力を使うと、すぐに枯れるという性質を持っていた。なので、完全な手作業、時間をかけてゆっくりと育てる。そのため、栗の中の王様、という意味で【アマロン】と呼ばれるのだ。一粒だけでも驚くほどの高額で取引される。その高額さに、一時期偽物のアマロンが出回るほどだった。偽物のアマロンと区別を測るための道具すら開発されるほどに。
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