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    ちょこ

    主に企画参加の交流小説、絵など投稿してます
    よその子さん多め

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    ちょこ

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    くくばく
    よその子さんお借りしてます

    ##くくばく

    きっかけの出会い ヒーローになったばかりの頃、みとらにとって初めての任務が舞い込んできた。詳細を言うと、とある施設にてヴィランが出たと言う。そのヴィランは、前々から指名手配されていたヴィランで、今回みとらの異能である拘束する異能が使えるのでは、との事でみとらも先輩ヒーローと共に現場へ急行した。
     その施設には、まだ逃げ遅れた人がいるらしく、みとらは施設の中にはいると、周りを見ながら警戒しつつ歩く。なにか小さな物音を聞き逃さないように、キョロキョロと周りを見ていた時、少しだけ小さな音が聞こえた。

     誰かいるのでは、とみとらは足音をなるべく立たせないように近寄ると、そっと覗く。すると、そこには自分より年下、制服からして中学生くらいの男子がそこに居た。その男子と目があい、一瞬だけ驚いた男子だったが、みとらの制服をみてヒーローだと気づいたのか、明らかに安心したような顔を見せる。
    「あ、ヒーローだ……」
    「大丈夫ですか、怪我は?」
    「大丈夫」
     そういって笑う男子、普通、この状況で怖い思いをしているはずなのに、そう見えない笑顔にみとらは思わず呆気にとられそうになった。早くこの子を避難させないと、と相手を連れていこうとした時だ。
     その時、背筋が凍るほどの殺気を感じた。
    「……っ!」
    「うわ!」
     男子を庇った拍子に、片目が熱く燃えるほどに激痛が走った。いつの間にヴィランがいたというのか、片目が熱い、もしかしたら血が出てるかもしれない。落ち着け、落ち着け、とみとらは落ち着かせるように、特性の銃を取り出すと、ヴィランに向けて発砲した。
     その特性の銃から出る弾はただの弾ではない。ヴィランに着弾するまえに、ワイヤーが細かくヴィランを拘束するように密着してきた。その様子を確認した後、今だ、とみとらは異能を発動した。みとらの異能は、相手の罪の重さによって拘束する。相手は相当な罪を犯していると聞いた。異能の効果は効いており、ワイヤーを振り払おうともがいているが、そうすればするほどに、ワイヤーがくい込んでいるように見えた。あの様子なら暫くは動けないはず、みとらは先輩ヒーローに無線で連絡した。
     すると、隣でなにか布を破く音が聞こえたかと思ったら、男子がみとらに差し出してきた。顔を向けると、着ていたワイシャツを破ったのか、一部分破れてちぎれていた。

    「ハンカチじゃないけど、止血して! 血、ヤバいから!」
    「……ありがとう」
     みとらが一言そういって受け取り、怪我をして血が出て、少し爛れている皮膚に布を当てる。男子は心配そうにみとらを見ていた。
    「痛くないわけ……?」
    「……痛い。初めてこんな大怪我したな、って。けど、君を守れたんだ、守れたのなら怪我してよかった」
     みとらはそう言って笑うと、男子を落ち着かせるように世間話でもしようか、と呟く。
    「名前は? あと年齢は? 後でどうせ色々聞かれると思うけれど」
    「橘誉、十五歳」
    「俺は月島みとら、なんだ、俺と三つしか変わらないのか。俺は十八だ」
    「え!? まじ!?」
     誉と言った男子は驚いた顔をする。自分とあまり年齢の変わらないみとらがヒーローなのがよっぽと驚いたのだろう、思わずみとらは笑ってしまった。
    「俺、今日が初任務だったんだ。……今日の事、忘れられないかもな」
    「お、俺も、月島さんのこと、忘れないから!」
    「ははっ、それは嬉しいな」
     そう会話していると、先輩ヒーローが到着した。みとらの顔を見るなり、ぎょっとした表情をする。
    「月島! 大丈夫か!? 怪我したなら言え!」
    「すみません先輩。この子怪我してないので、このまま話を聞けます」
     先輩ヒーローにそう言うと、他のヒーローがみとらが拘束したヴィランを連れ出す。先輩ヒーローが初任務で大手柄だな、と笑いつつ、誉を安心させようとしてるからか、冗談交じりの会話をしていた。自分には出来ないことなので、先輩にピッタリだな、なんて思っていた。
     今日の事は、忘れることなど出来ないな、と怪我をした目をそっと触りつつ、無事に助けられた誉を見て笑うのだった。
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    ちょこ

    DONEよその子さんお借りしてます
    二次創作
     その日は、雨が降りそうだと言わんばかりの曇天だった。昨日の天気予報では朝から晴れると言っていたはずなのに、いざ当日になったらこの天気だ。凪は頬杖をついて窓の外の風景をぼぅ、と眺めていた。この調子では晴れそうにない、凪はそう思ったあと椅子から立ち上がり、事務所に備え付けであるミニキッチンへと向かう。お湯を沸かせるくらいは出来るミニキッチンにて、お湯を沸かしコーヒーを淹れた後、コーヒーを飲み外を眺めた。
     何でも屋に定休日はない、依頼が来れば仕事の日になるし、来なかったとしても書類作業をする。ある意味気分で休みが決まると言っても過言ではなかった。そして凪は、二階にいる八重の所へ行こうかと考えていた。八重は朝から体調が優れないように見えた。凪から見たら休んだ方がいいなと感じたため、八重を休ませたのだ。当の本人は大丈夫だと言っていたが、それでも休ませた。依頼主が来る様子はない、なら八重のところに行こうと思った。事務所は二階建てのビルになっており、凪の居る一階は何でも屋の事務所で二階は居室スペースだ。コーヒーを飲み終わったマグカップを流しに置いた後、事務所を出る。
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    ちょこ

    DONEダミアさんお誕生日小説
    ダミアさんお借りしました!お誕生日おめでとうございます!
    モンブラン「ダミア、お誕生日おめでとうございます」
    「おー! ありがとな!」
     レイフが借りている拠点と言っていい住まいにダミアを呼び、目の前にケーキを出す。ダミアと前もって連絡を取っていたため、こうして呼べたのだ。ケーキはレイフの手作りだ。本当なら、料理も出そうかと言ったのだが、間髪入れずに断られてしまった。今度こそ上手く作れるような気がしたのにな、とレイフは残念そうに思いながらも、ダミアを見た。
    「このケーキ……モンブランか?」
    「そうです、アマロンを使ってます」
    「へー! 王様って呼ばれてるやつじゃん!」
     ダミアは感心したようにケーキを眺めた。アマロン、様々な栗の中で特段に甘い栗の事だ。身も大きいのだが、育てるのが難しく、しかも、大きく育てようと魔力を使うと、すぐに枯れるという性質を持っていた。なので、完全な手作業、時間をかけてゆっくりと育てる。そのため、栗の中の王様、という意味で【アマロン】と呼ばれるのだ。一粒だけでも驚くほどの高額で取引される。その高額さに、一時期偽物のアマロンが出回るほどだった。偽物のアマロンと区別を測るための道具すら開発されるほどに。
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