Recent Search
    Create an account to secretly follow the author.
    Sign Up, Sign In

    まろんじ

    主に作業進捗を上げるところ 今は典鬼が多い

    ☆quiet follow Send AirSkeb request Yell with Emoji 🐓 🐦 🐧 🐣
    POIPOI 544

    まろんじ

    ☆quiet follow

    2022/12/20
    それにしても、大樹と七緒との間だけでこの異変を解決することができるのだろうか。これと言った案は浮かばない。

    ##宇奈七

    Tap to full screen .Repost is prohibited
    Let's send reactions!
    Replies from the creator

    recommended works

    まろんじ

    PROGRESS星の声18──ここまで話してから気付いたけれど……七緒には、彼女の話を聞かせない方がいいのだろうか。
     聞いていて辛くなるようなら、次のトラックまでスキップして欲しい。それが最後のメッセージだ。
     彼女からどんな理不尽な目に遭わされても尚、七緒が彼女を慕っているのは、俺もよく知っている。
    俺のように広い世界を自分の目で見て歩いて触れる日が、お前にも必ずやって来る。俺が言うと、お前は微笑んだのだ。「うん、楽しみにしてる。そのときは、お母さまとクロも一緒に行こうね」。一人では寂しいだとか、どう歩けばいいか分からないだとか、そういった理由だったのかもはしれない。けれど、七緒が当たり前のように彼女を、人生を共にする家族と思っているのを見ると……俺は、罪悪感で胸がいっぱいになる。
    彼女を慕わずにはいられない、というのもあるのだろうな。十になったばかりのお前はまだ、大人の手を必要とする子どもだ。何から何まで世話が必要な赤ん坊ではなくとも、大人からの情というものをお前は注がれなくてはならない。ただ、彼女のそれは時にお前を苦しめている。傍にいることしかしてやれなくて、本当にすまない。
     俺がいなくなった後、お前 708