花と子猫はよく踊る「猫殺しくん、折り入って相談があるんだが、君、俺と付き合ってくれないか」
などと部屋に押し入ってきた山姥切長義が仁王立ちになってそんなことを言い出すものだから、南泉一文字は今から食べようと思っていたアイスを床へと落としてしまった。久しぶりの非番を貰い冷房の効いた部屋でのんびりしていたわけだが、そんな平穏な南泉の休みを簡単に壊した長義は、平然とした顔で南泉の落としたアイスを拾いあげ、備え付けの冷蔵庫からは麦茶を、棚からはグラスを取り出す。南泉と同じくぽかんとした顔で成り行きを見守っていた物吉の隣へと腰をかけ、アイスの袋を破いて食べ始めた。
「それオレのアイス」
「いいじゃないか、減るものでもなしに」
「アホ。物理的に減ってんじゃねーか、にゃ!」
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