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    edaco10_07

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    edaco10_07

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    賽の目は神のみぞ知る

    ユキモモドスケベディーラーパロ
    いつ書き切るかわからないので取り敢えずここまで。

    高級カジノRe:vale。一獲千金を目論む人間が集まる場所。借金返済をかけて一世一代の博打に挑むもの、上流階級の嗜みとして楽しむもの、更なる高みに昇るための資金を手に入れたいもの。様々だ。
     このカジノの名物ディーラーは二人。“100”番のモモと“1000”番のユキ。ここの従業員は3桁か4桁の番号が振られている。4桁はトランプ専門、3桁はそれ以外が専門のディーラーだ。その中でも100番を与えられたモモと1000番を与えられたユキは別格。超高額を扱う卓の番人だった。







     カジノの営業は終了。今日もさまざまな人間の人生ドラマが展開された。その場で有金全部無くして身ぐるみ剥がされたおじさん、モモとの勝負で勝ちをあげた豪運のお姉さん、ユキとの勝負で大敗して破産してしまった不動産王。大半のディーラーは帰宅した中、今日の出来事を振り返りながら仲睦まじく戯れる二人のディーラーだけが残っていた。
     
    「あはは!ユキったら容赦ないんだから〜」
    「今日は負けてやるつもりなくてね。朝お前がベッドから居なくなってたのを見て決めたよ」
    「え!?オレのせいじゃん!」
    「ふふっ、そういうところも運だよね。彼は運がなかったんだ」
    「そうだね〜、ご愁傷様って感じ...」
    「モモはなんで勝ったの?」
    「お姉さんの必死な顔めちゃ可愛くて〜綺麗で〜、...すっごい好みだった!」
    「お前ってやつは...」
    「にゃはは!オレの機嫌が良かったのは昨日の夜、ユキがめちゃサービスしてくれたおかげ!あのお姉さんは運があったんだよ!」
    「...そうね、運があった」

     カジノ内のバーカウンターに腰を掛けて二人で囁き合う。手元のグラスを勢いよく空にしたユキが、モモにお遊びを提案した。

    「モモ、ゲームしよう」
    「なになに?ポーカー?ブラックジャック?」
    「もっと簡単なもの。サイコロゲームだよ」
    「サイコロゲームぅ?」

     ピンとこないゲームの名前に首を傾げる。ユキの手を見ると右手にはモモがいつも使っている赤いサイコロが2つ握られていた。

    「え、いつ取ったの...?」
    「内緒♡」
    「...まぁ、いいや。で?どういうゲーム?」
    「簡単だよ。目を二人で予想して、モモが当たればモモの勝ち。僕が当たればそのまま僕の勝ち。どっちも外れたらもう一回挑戦できる。どうかな?」
    「サイコロ振るのオレじゃダメなの?」
    「ダメ。モモはサイコロいつも振ってるからね。僕は全然振らないから純粋な運勝負になるんだ。これくらいのハンデがないと勝負にならないよ」
    「うーん、怪しい...」
    「勝った方が今日の夜のお願い全部聞くんだけど、」
    「やる!」
    「熱烈だね。僕にナニさせる気だろ...?」
    「お医者さんごっこ!ユキがナースでオレが患者さんなの♡」
    「僕がナースかい」
    「ユキのサイズぴったりのエロいナース衣装買ってある!着てもらうかんね〜!」
    「ふふっ、用意周到じゃない。負けられないな」
    「ユキは?オレにナニさせるの?」
    「内緒♡」
    「また内緒!?」
    「けど、モモが何度もやってることだからそんなにハードル高くないよ」
    「え?ほんとに?」
    「さぁ、始めようか。いくつ?」
    「2」
    「僕は5にしよう」

     からり。空になったロックグラスの中に容赦なくひとつのサイコロが投げ入れられる。小気味の良い音を立てながら、サイコロはその目を提示した。白い丸が6つ。6だ。

    「あらら、惜しいな」
    「あぶな!」
    「じゃあ次ね」
    「4」
    「僕は5」
    「狙ってんの?」
    「まさか」

     からり。少量の酒に濡れたサイコロを制服で拭いて、投げ入れる。さっきよりも長い回転、速度を落として止まる。2、4、1。1だ。

    「うわ〜!惜しい!」
    「よかった。今度は僕がひやっとしたな」
    「てかこれ勝負つくの?」
    「さぁ?まぁ、次の開店時間までには終わらせたいね」
    「えっちは!?」
    「また今度になるよ」
    「早く決着つけなきゃ...6!」
    「ほんとに?」
    「え?」

     モモの目の前の美貌がうっそりと微笑む。背筋を冷やす何かが通った気がした。

    「僕は1。いくよ」

     からり。先程と同じような音と入り方。そんな筈はない、そんなことはないとモモは己に言い聞かせる。ユキは普段サイコロを振らない。その上酒が入っていたグラスだ。そこで狙った目を出すなんてモモにも難しい。そんな、ことは、

    「やったね」

     恐る恐る覗き込むグラスの中には、赤い面に大振りな白が、ひとつ。1だ。目の前の男のポテンシャルに目眩がする。

    「僕の勝ちだよ」

     一体ナニをさせられるのか、不安でしょうがなかった。
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