ハッピーバースデー ……今年も、この時期がやってきた。
クリスマスが終わり、年が明けて、お正月明けの始まりの日。
正直、一番初めに贈ったものがあまりに大物だったために、翌年以降、何を贈ったらいいものか悩ましくて。
毎年、ギリギリまで悩んでしまう。
そういえば、最初の年の贈り物はなぜ天体望遠鏡だったのか、と問われたことがある。
……深い意味はない。
強いて言えば、彼の千の空という名から、空に向かって手を伸ばして、星まで掴んでしまいそうな。
そんな印象を抱いていたからだ。
しかし、これも改めて口に出すと恥ずかしい。
けれど、その印象は今も変わらなくて。
彼は、星を掴むもの……星の開拓者。
そんな、感覚。
なんとなく、ロマンチックで、ふふっと笑ってしまう。
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