ごじれたけどやっぱくっつけ!!!!「覚えてないならいい」
明け方のリビングでそういったダンデの顔は見たこともないくらい悲しそうな表情で、瞳には涙が浮かんでいた。
俺様が先ほどの自分を殺したくなるのと同時に涙の浮かぶダンデの瞳を見れなくて床に視線を落とせば。
「君と結ばれることが出来たと思って嬉しかったのに……」
とダンデがポツリと言った。
その言葉にキバナが顔を上げるよりも早くダンデが窓の方へ向かっていく。
そして自分の伸ばした指先が触れるよりも早くオレンジの風と共に空の向こうへ飛びさってしまった。
キバナはダンデの事が好きだった。
はじめはいけすかないやつだと思っていたのにバトルをする度、素のあいつを知る度に惹かれていきいつの間にかダンデの笑顔が、甘いものが好きなところが、暗がりが怖いところが、キャンプで見た髪の毛を爆発させた姿がかわいいと思うようになり、最終的には恋に落ちていた。
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