三途のほとりでお茶会「何してんだよお前ら」
マトリフは目の前の光景を信じられない気持ちで見ていた。円卓に並んだお茶と菓子。そしてそこに座ったカノン、ガンガディア、そしてバルゴート。
「見てわからないのかい。お茶会だよ」
カノンはカップを手にしている。中に入っているのは紅茶だろう。いい匂いがこちらまで届いている。
マトリフはカノンの隣に座るガンガディアに目をやる。大きな体を器用に丸めて椅子に座っているが、椅子は無事なのだろうか。
「なんでお前もいるんだよ」
「通りかかったら呼んでいただけたのでね」
お上品にカップを持ったガンガディアが言う。よくそんなに小さなカップが持てたな。
「美味しいお茶だ」
「口に合ってよかったよ」
ガンガディアとカノンは和やかに会話している。茶葉がどうとか、この菓子が合いそうだなどと会話が弾んでいる。
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