――今日の夜は冷えると聞いたのに、身体が熱くて疼いている。これはー……。
「ヒースどうしたんだそのお酒は?」
ヒースが手に持っているお酒をアーサーは不思議そうに見る。普段からお酒を嗜む方だが、初めて見るボトルである。
「よくわからないけど貰ったんだよね……」
アーサーは首をかしげる。よくよく話を聞くと、ヒースが街を歩いていたら急に商人に声をかけられ、「貴方は今までで出会ったどの人よりも美しい!出会えたお礼にこのお酒をあげよう」と言われて貰ったとのことである。
「……怪しくないか?」
「怪しいけど、一緒にいたシノが上機嫌になっちゃって断るに断れなかったんだよね」
「成る程。中身は確認したのか?」
「それを今から確認しようと思って」
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