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    hamarinare

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    hamarinare

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    何かで描こうかなと思ってたけど、使う予定が今のところないので供養する絵本風マメット・ミステルの冒険(光ラハを生産している工場と同じ製造ラインです)

    #FF14

    マメット・ミステルの ぼうけん よるがあけて、おひさまがかおを出しました。
    ――おはよう、おはよう。
     木や 花、かぜが あいさつをしています。そとはとても いいてんきです。
     マメット・ミステルは、のっそり ふとんから かおを 出しました。カーテンから キラキラと お日さまの光が 入ってきています。
     ここは うかぶコルクてい。こくえのもりの きたにある フォールゴウドというまちの やどやです。きのうから ここに とまっています。
     大きく のびを すると、こんもり、ふとんに くるまっている ぼうけんしゃを 見ました。まだ ねているようです。
    ――おはよう、おはよう。
     マメット・ミステルは、ふとんを ぽんぽん たたきました。でも、ぼうけんしゃは おきません。
     もういちど、ぽんぽん たたきました。今日は、イシュガルドに 行くのです。マメット・ミステルは とっても とっても たのしみにしていました。
     いつもなら すぐに おはよう、と言ってくれる ぼうけんしゃは、なかなか おきて くれません。
     マメット・ミステルは ふしぎにおもって、ふとんのなかに もぐりこみました。
     ぼうけんしゃは、おきていました。マメット・ミステルに きがつくと、あたまを なでてくれました。でも、なんだか つらそうです。
    ――ぐあいがわるいのか?
     マメット・ミステルは、しんぱいそうに ぼうけんしゃを みました。
    「だいじょうぶ。すこし ねたら なおるよ」
     そういって、ぼうけんしゃは また ねむってしまいました。

     マメット・ミステルは ベッドから おりると、ぼうけんしゃの カバンを あけました。めずらしい花や くさ、たびで みつけた きれいな 石、いろんな ものが はいっている ふしぎな かばん です。げんきになる くすりも あるかもしれません。
     でも、カバンの なかみを ぜんぶ 出しても、くすりは みつけられませんでした。
    ――くすりやさんへ いこう。
     マメット・ミステルは、へやの ドアを あけました。


    ――おはよう。あれ、きみひとりかい?
     トコトコはしって、やどやの そとで キョロキョロしていたら、ぼうけんしゃの バディチョコボが やってきました。
    ――ぼうけんしゃは、ぐあいが わるそうなのだ。
    ――それは たいへん。ちりょうしを よんで こなきゃ。
    ――でも、グリダニアまで いかなければ。
     キュ~、とバディチョコボは なきました。フォールゴウドから グリダニアまでは、サソリや 木の まものがいる みちを とおらなければ いけません。
     いつもは ぼうけんしゃが いっしょなので、ちっとも こわくありません。でも、ぼうけんしゃが いないと ちょっと しんぱいです。
    ――たいへんな みちだが、あの人を たすけるのは わたしの やくめだ。
     ピイ!と バディチョコボが なきました。
    ――そうだね。ぼくも いっしょに いくよ!
     マメット・ミステルは、バディチョコボを みあげました。
    ――ありがとう。とても こころづよいよ。
     バディチョコボは、マメット・ミステルを くちばしで ひょい、と つまみました。せなかに そっと のせると、ピィ!と なきました。
    ――しっかり つかまって いてね。
     マメット・ミステルは、しっかりと せなかに しがみつきました。

     ビュンビュン。
     バディチョコボは かぜのように はしります。ぼうけんしゃを たすけたい。ちりょうしを よびに グリダニアまで ひとっぱしり。
     マメット・ミステルは、ひとりで チョコボに のったのは はじめてです。すごい はやさで けしきが うしろへ とんでいきます。かぜが とっても きもちいいです。
    ――あの人は いつも こんなふうに かぜを かんじているのか。
     いつもは かばんのなかに はいっているので、こんなふうに けしきを みたり、かぜを かんじたことは ありません。
     ズーンズーン。
     おおきなおとが きこえてきました。マメット・ミステルが キョロキョロ。あたりを みわたすと、おおきな木が ちかづいて きました。
     ドライアドです。なわばりに 入ってきたので おこっています。
     どんぐりが たくさん とんできました。バディチョコボに バシバシと あたります。
    ――だいじょうぶか?
     マメット・ミステルは、バディチョコボのくびを そっと なでました。
    ――こんなの へっちゃら だよ!
     ピィ!と バディチョコボは おおきく とびあがり、きょうれつな キックを おみまい しました。びっくりした ドライアドは あとずさり。そのすきに バディチョコボは ドライアドの よこを すりぬけます。
     ビュンビュン。
     ズーンズーン。
     はしる バディチョコボの うしろを ドライアドが おいかけてきます。マメット・ミステルは、ふりむいて びっくり。ドライアドのかずが ふえているでは ありませんか。
    ――たいへんだ。いそごう!
    ――でも、このままだと グリダニアが おおさわぎに なっちゃうな。
    ――どうすれば いいのだろう。
     ひょい。
     マメット・ミステルは、また バディチョコボに つまみ上げられました。
    ――ぼくは あしが はやいから だいじょうぶ。ちりょうしを よぶのは まかせたよ!
     バディチョコボは、おおきく くびをふって マメット・ミステルを とおくに なげとばしました。


     なげとばされた マメット・ミステルは、うんよく くさのしげみに おちました。おきあがって くさを はらうと、グリダニアは もう すぐそこでした。
     でも、おちたときに あしに けがを してしまった ようです。
    ――いそがねば。
     からだが おかしいけれど、ぼうけんしゃのことも、バディチョコボのことも しんぱいです。
     マメット・ミステルは ヨタヨタと はしりだしました。

     もんを くぐると グリダニアの きゅうしがいです。
     ヨタヨタと はしる マメット・ミステルを見て、もんをまもる きこくたいの へいしは ふしぎに おもいました。
    「しゅじんの いない マメットとは めずらしい。おまけに ふちょうを かかえている ようだ。どうか したのか」
     マメット・ミステルは、いっしょうけんめい せつめいしました。
     ぼうけんしゃの ぐあいが わるいこと。ちりょうしを よびにきたこと。バディチョコボが ドライアドに おいかけられていること。
     けれど、マメット・ミステルの ことばは へいしには つうじません。
    「ううむ。こまったな」
     マメット・ミステルも、へいしも こまってしまいました。このままでは、ぼうけんしゃも、バディチョコボも たすけられません。

    「マメット・ミステル じゃないか。あの人は どうしたんだ?」
     ききおぼえがある こえがして、マメット・ミステルは 耳を ピン、と たてました。
     マメット・ミステルを そっと だきあげたのは、グ・ラハ・ティアでした。マメット・ミステルは、もういちど いっしょうけんめい せつめいしました。
     グ・ラハ・ティアは、あたまを なでて くれました。
    「そうか。あの人のために がんばったんだな」
     マメット・ミステルは うなずきました。
    「よし。あとは オレに まかせておけ」


     グ・ラハ・ティアは、きこくたいの へいしに、チョコボを ほごするよう たのみました。くすりと マメット・ミステルを かかえて、フォールゴウドへ はしります。
     げんきになった ぼうけんしゃは、グ・ラハ・ティアから マメット・ミステルが がんばった はなしを ききました。ぼうけんしゃは、うれしそうに あたまを なでて くれました。
     マメット・ミステルにとって だいぼうけんの いちにちでした。
     でも、やっぱり ぼうけんしゃと いっしょにする ぼうけんのほうが、たのしいなと おもったのでした。
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