「エンデヴァーさんって幽霊って信じます?」
「ム。個性の話か?」
空気が熱くなっていることが普通になった今日この頃。サイドキックが事務所に飛び込んでくる。
「幽霊を見た……!」
そんなことを言うんだから全員ぽかんと口を開け、俺は一人呆れていた。
そんな馬鹿な。うちのサイドキックにそんな眉唾を信じるなんて、と思いつつも話に乗るとどうやら 人の気配が常にする、物音がすごい、誰かに話しかけられた。なんてTHE・ありがち勘違いのオンパレードだった。
その時は一人を全員で怖がりだと笑い、次に新たなサイドキックがその場所を訪れると青い顔をして戻ってきた。
「勘違いじゃない……ほんとになんかいた……」
そう言い残しその日は早退してしまう。
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