ぬくもり…誰もいなくなった部室…
Tシャツは汗で濡れているにも関わらず着替えるのが億劫だ。
ベンチに座りただボーと天井を見上げる。
三年生が引退して自分自身がまとめる立場になってからうまくいかないことだらけだ。
今まで生意気やっていたがいなくなった今ダンナや木暮先輩のありがたさをひしひしと感じる。最後まで残っていた目の上のたんこぶだと思っていた三井さんももういない。
はぁ…ため息が漏れる。
ヤスは自分をフォローしてくれるホントにいい奴だ。
流川や花道も先輩たちが抜けた穴を埋めようと頑張っている。
でもオレは…
こんな時想い出すの亡き兄のソーちゃんの顔だ。
ソーちゃんならどうする…
膝を抱え自分で自分の身体を抱きしめる。
あぁ…今でもソーちゃんのぬくもりが鮮明に残っている。
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