言い訳眉間に皺が寄っているのが自分でもわかる。俺はシフト表を前に思わず深いため息をついた。
ちょうど夕飯時終わりのシフト枠。主婦パートが姿を消して人手が薄いのに、帰宅ついでの客足が途切れない時間帯。正直あまり人気のない枠だ。深夜の割り増し賃金をチラつかせれば喜んで俺とシフト交代しそうな学生バイトの名前が、ポツポツと目に留まっていた。
「お、タナカ先輩。シフト変更?」
めずらし〜。とダル絡みしてくる同い年の社員を無視して思考を巡らせる。そう、代わろうと思えば代われる。代われるのだ。
――でもそれじゃあ、俺が小宮さんのストーカーみたいじゃん。
用事?デート?そういや懇親会で当てた遊園地のヤツ使った?などと余計なことを言いながらシフト表を覗き込んで来た同僚を、今度は意識して出したデカいため息で追い払う。うるせっつーの。
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