晴れたみ空に靴が鳴る 昼前になってしまったが、そろそろシーツを洗おうとベッドマットから剥がして、ふとちいさな擦れたような血痕がついているのに気が付いた。俺じゃない。自分の身体を見下ろしてそう思う。だとしたらもう尾形しかいない。位置からして足か。
首を傾げながら昨日の尾形を思い出してみる。思い出す。それで真っ先に思い出されたのは昨日のセックスが無茶苦茶好かったということだ。気持ち好かった。いやいやと頭を振りながらも正常位ではしがみついてきて、寝バックに変えると必死で手を繋ごうとしてきたり、俺が好きだと言う度に締め付けてきたし、最後はつれていってくれ、と切なげに云われて、身体もいとおしさも一気に爆ぜた。ゴムをつけていても尾形の中に注いでいることを感じて恍惚とした。思わず自分のちんぽを注視する。もう何度目か解らないくらい重ねてきたセックスだったが、昨日のが今までで一番好かったと思う。重ねる度にそう思う。早くも次にするセックスが待ち遠しい。
1910