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    @801_ppp

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    DONEルツフェス2021 プロット交換
    「昔から変わらない想い」
     昨日まで続いていた雨が嘘のように、頭上に広がる青は雲一つなく冴え渡っている。晴れ舞台を後押しするような、梅雨晴れ間。
     集まった人々の視線は、柔らかな芝生の上に敷かれた真っ白なウェディングカーペットの上を歩く二人へと注がれていた。
     大勢の人たちが奏でる拍手の音が、純白の衣装を身に纏った二人を包み込む。照れくさそうにはにかんで立ち止まった二人に、式場のスタッフが小さなブーケを幾つか手渡した。
     前へと集められていた子供たちがこれから一体何が起きるのかと、期待に胸を膨らませながら瞳をきらきらと輝かせている。
     恥ずかしそうにもじもじとしながら頬を紅潮させた少女と、その傍らに寄り添うように立つ少年。そんな二人に視線を向けた主役の一人が、あとげない笑みを浮かべ——手にしていたブーケをひとつ、少女の手元へと向けてふんわりと投げた。
     辿々しい手付きながらも空中へと浮かんだブーケを必死に掴み取った少女は、掴んだばかりのブーケをまるで宝物のようにぎゅっと抱き締める。
     花に見立てたキャンディとチョコレートが華やかに飾られた小さなブーケ。
     主役の二人に負けないほど幸せそうな笑みを浮かべた少女を優 5657

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    DONE # ritk版深夜の60分一発勝負
    演目「禁止」で書かせて頂いたもの。トータル5hほど。
    ※🌟くんと交際している女の子モブ視点/ガッツリ🎈🌟なので誰も報われてはいません
    ふいに目が覚めた。少しでも明るいと眠れないのだという彼に合わせて、照明を全て消している部屋では物の輪郭が闇でぼやけてしまっている。ぼんやりと霞みがかった頭で寝る前には隣にあったはずのぬくもりがなくなっていることに気が付いて、そっと上体を起こし周りを見渡した。暗闇に目が慣れ始めたのか、物の輪郭が徐々に鮮明になっていく。
     そこで、扉が中途半端に開かれている様子が視界に入った。きっと、彼が部屋を出て行くときに閉め切らなかったんだろう。几帳面な彼らしくない。……もしかしたら、さっきのことをまだ気にしているのかも。彼は人一倍誠実な人だから、今頃は自分を責め立てているのかもしれない。
     彼は、リビングにいるだろうか。大丈夫だよって、気にしないでって、言ってあげなくちゃ。静かにベッドから抜け出して、中途半端に開かれたままの扉を通り抜ける。
     廊下に出て、私の想像が外れていたことをすぐに悟った。扉の隙間から明かりが漏れている部屋は、リビングではない。彼がショーで使う衣装や小道具が大切に保管されている部屋。……私が、立ち入ることはできない部屋。
     扉に近付くと、部屋の中から啜り泣く声を掻き消すように微 6409