アキレウス×男夢主「マスター、道満の奴からこんなの貰ったんだけどよ」
「呪符……ですかね」
アキレウスさんが差し出したのは、何やら書かれたお札だった。
「ん、何でも、これを枕の下に敷いて二人で眠ると、同じ夢を見られるんだそうだ」
「それは、何というか、」
「ああ」
――怪しい。そう、俺達はハモった。
「呪いとかついてそうじゃね?」
「滅茶苦茶そう思います。紫式部さん辺りに見てもらいましょうか」
「呪いはついておりませんね。法師様の仰った通り、同じ夢を見られるという効能だけのようです」
「マジか……」
アキレウスさんも俺も驚きを隠せなかった。呪符を検分した紫式部さんも似た反応をしていた。全ては蘆屋道満氏の今までの行い(彼は知らぬ存ぜぬとするがリンボの分も)が悪いので……。
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