誘拐事件大前提としてアオキさんとカキツバタくんが仲良し(語弊)。
ブルベ学園のエントランスでタロとバトルしてたカキツバタ。そこにコスプレマント短パン恥女が登場。カキツバタを見て「あなたがハッサク様ですね!」とか言ってくる。
何言ってんだこいつという空気が流れる中、実際に口に出るアカマツ。
「金色の目、ドラゴン刺繍のマント、なによりそのカイリューこそが!ハッサク様である証拠!私と里に帰りましょう」
何言ってんだこいつと思うものの、ここは学園内。侵入されているということはセキュリティを破られているわけで、しかも何してくるか分からんヤバい臭いがする。これがハッサク先生なわけないと言おうとしたタロを制したカキツバタ。
「こいつヤバいわ、目的聞き出すから先生呼んできて」
恥女に近づくカキツバタ。
「そのとーり、オイラがハッサクだけど、何のよう?」
「里に帰りましょう!」
「嫌だっていったら?」
「強硬手段に出ます」
「どんな?」
「今ここで、サザンドラのげきりんに触れましょうか!周りの生徒にどれほどの被害が出るかは分かりませんが!」
凍る空気に、カキツバタが笑う。そーいうことなら仕方ない。
「わーったよ、オイラが行けばなんもしねえの?」
「もちろん!ブルーベリー学園に来る日を狙ってよかった!」
固唾を飲んで見守っていた生徒たちを振り返るカキツバタ。
「てわけだからあとは任せた!」
「はあ!?」
ーーーーー
アオキさんぶちギレパート
「たった今ブルーベリー学園から連絡がありまして、ハッサク様を迎えに来たと叫ぶ恥女がカキツバタくんを誘拐したと」
絶句するハッサク。ちなみにハッサクは特別講師として行く予定だったが予定変更して特別講師としてブルベリ学園に行くのは来週になっていた。
なお、アオキは現在ナッペ山ジムに行っててこの場にいない。
「ちょっと里帰りに行ってきます」
「まあ慌てないで。というかハッサクさんでは話し合いにならないので、せっかく近くにいるアオキに連絡しようと思ってます。ハッサクさんはゆっくり向かってください」
「……」
いうてカキツバタがそう簡単に負けるとは思ってないし、手荒なことはしないと思い、大人しくする。この辺りでチリはおじさんと生徒を間違えるのヤバすぎない?と笑いを堪えてる。
「アオキ、かくかくしかじかですので竜の里に向かってください。こないだ行ったじゃないですか、一緒に。……え?ああ、カキツバタさんです。……アオキ?」
オモダカの困惑声にハッサクたちも困惑。どんな会話してんの?と思ったら通話が切れて、
「どうしましょう。ハチャメチャに怒ってます」
「……誰が……?」
「アオキが……」
「話し合いは?」
「多分無理です」
ハッサクがカイリューを出す。
「音速で里帰りします!!!」
ーーーーー
里長パート。
侍女と里長in長のお屋敷。
「あの里長」
「もう知らんし!儂明日誕生日なのに、パーティーの案内状出したのに!返事の一つも寄越さないなんてもう知らん!もう怒った!ハッサクへの仕送り今月はなしだから!!」
「お言葉ですが、毎月律儀に送り返されているので効果なしです」
「それ初耳なんだけど」
そこに恥女登場!
「えなに?いくら里の人間でも人んちに急に入るのはどうなの??」
「実はハッサク様を連れて参りました!」
「嫌な予感する」
「あのさ……参考までに聞きたいんだけどどうやって連れてきたの……?あの子、絶対自分から帰るとか言わないと思うんだけど」
「イッシュ地方の学園に出張に行ったところを狙い、生徒を人質に大人しくして頂きました!」
「誰かー!!儂のケータイ持ってきてー!!オモダカちゃんに電話するからー!!!」
侍女に取りに行かせる間、恥女に向き合う里長。
「あのね、こないだ言ったと思うんだけど、もうハッサクを無理矢理帰らせようとか思ってないからね?いや確かに顔くらい見せてとは思うけど、無理強いはしたくないのよ。てかオモダカちゃんとも約束したし、ハッサクの好きにさせてあげたくて……」
そこで里長はふと疑問に思う。生徒を人質に取られたのはあくまでも学園での話。里に着いたらこの屋敷まで殴り込みに来てもおかしくないのに、ハッサクは現れない。
「ところで、そのハッサクは?」
「縛って牢に閉じ込めております!」
…………
「なんで!?!?!?」
慌てて外に出ようとした里長の前に立ちはだかる恥女。里長激おこ。
「あんまり老いぼれを怒らせんでくれないかな。こないだの健康診断でも、高血圧注意って言われてんのよ。もう体にがたきてるどころかガタガタなのよ」
「ええ、ですからそろそろ、引退を考えては?最近のあなた様はすっかり牙の落ちた竜……。あなたの時代は終わったのです。かわいい息子に危害を加えられたくないのなら、大人しくご隠居いただけますか?」
「いやいや、儂だってさっさと隠居して、妻とゆっくり余生を過ごしたいのよ?君らみたいのがいるからなかなかできないだけでさ。それとなに、牙が落ちたって?能ある鷹はなんとやらよ。見せびらかすもんじゃないからね」
「息子がどうなってもよいと?」
「かわいいっつってもおじさんだからね。それに君、なめてるでしょ?あいつは強いよ?儂にはまだまだ及ばないけど」
「息子より立場が大事だと……分かりました。では目の前で痛めつけて……………………おじさん?」
「え?うん。儂の息子だし…」
「あれ、学生じゃ」
「え?」
「え?」
ぱりーんと窓ガラスが割れ、壁が崩れた。しかもなんと、両サイド。右と左の壁が崩れ、里長大混乱。つか人んちで何してんの?まじでやめて?
右にはアオキ。左にはカキツバタ。
「なんか誕生日パーティーやるんだろぃ?オイラも混ぜてよ」
「あれ、カキツバタさんが誘拐されたと聞いたんですが」
里長は情報処理を諦めた。
ーーーーー
実はハッサクと別人連れてきたことも気付いていたと思わせてこれは本当に勘違いの巻き込まれツバタ。里長に反抗して里を乗っ取るつもりのヤバい勢力による計画的犯行だった。
てわけで連れてこられなんか地下牢みたいなとこに軟禁?されて。見張りに話を聞くと、ペラペラ話してくれました。お前は人質だから大人しくしてろと言われる。
一番気になってたのは学園に危害が及ばないか。及ばないらしい。詰めが甘い。
つまり、ここまで来れば好きにしていいってことなわけで。里長やハッサク(結局間違えてカキツバタ連れてきちゃったけど)対策にフェアリー?氷?を連れている過激派勢力の奴ら。アハハ、何言ってんの?圧倒的力(ドラゴン)の前で、人間に出来ることなんざねえんだわ。せいぜい巻き込まれて死なねえように、神かなんかにでも祈っとけ。攻めには強くあってほしいので、そんなこんなでカキツバタがぼこぼこにして、旦那に貸し作っとくか!って里長助けに屋敷へ向かう。
で今ここ。
カキツバタが状況をさっくりアオキに伝え、瞬時に理解するアオキ。そして里長と一緒に恥女をぼこぼこにする。
いや~~よかったよかった、これで一件落着だ~~って言ってるカキツバタ、アオキに拳骨される。
「あなた、どんだけ危険なことしたか分かってるんですか」
「あ、え?いや、なんとかなるかなって」
「心配する身にもなってくだ」
「心配してくれてたの?」
キョトン顔のカキツバタと当たり前だろって怒るアオキ。なのにカキツバタの顔がにやけていく。
「そっか…そっかあ」
「何笑ってるんですか」
「いや~~別に」
ハッサクが到着してめちゃくちゃ怒られる里長もといハッサクパパが見たい。