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    suamamuro

    @suamamuro

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    suamamuro

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    極小特異点から帰還するためのレイシフト準備が整うまでにあったかもしれないお話。
    特異点の空を彩る広大な星の海に、終局ソロモンの空を思い出すマスターとその空を知らない一ちゃん。
    付き合ってるカルデアのふたり(特に何もない)
    合唱曲「COSMOS」を聴いてわーっとなって書いたもの。

    ##一ぐだ♂

    コスモス「立香ちゃん」
    レイシフトを待つ焚火の輪から少し離れた所で一人、夜の空を見上げるマスターの背に声をかけると、マスター藤丸立香は振り返って彼のサーヴァントを見た途端に笑顔になった。
    「一ちゃん」
    「何してんの」
    そのまま近づき、横に並んで顔を覗き込むと、立香は「星がね」と一旦息を吐いて話し始めた。
    「星が綺麗ですっかり見入ってた。みんなも呼ぼうと思っていたんだけど……」
    声の最後は消え入るように小さくなり、立香はまた空を仰いだ。
    斎藤も彼のように焚火の光を背に空を見上げる。
    「へぇ……こいつは……」
    そこには見事な星空が広がっていた。途切れることなく、大小様々な光があちらこちらできらきらと線を描きながら流れている。
    「今までも他の特異点の空を見ているけど、ここは格別に綺麗だなって」
    並んで空を眺める二人の頬を、夏草の薫りを纏う心地よい風が撫でていく。
    「昔、誰かから教えてもらったんだけど、流れ星って特別なものじゃなくて、一晩中どこかで見える位のものらしくて。でも、オレのいた時代ってそうそう見えるものじゃなかったから、ちょっと圧倒されてた」
    立香が話す間も、星の光はまるで囁き、歌うように頭上で煌めいている。
    それから……と立香はつづけた。
    「時間神殿で、みんなが集まってくれた時のこともちょっと思い出してた」
    「──ああ」
    斎藤はアーカイブで見ている。
    「星が──オレとマシュのところへ集まってきたようだった」
    たった一つの縁を辿って、集うサーヴァント達。その星々はこの人類最後のマスターへどれほどの希望をもたらしたのだろうか。

    「一ちゃん」
    「ん?」
    「オレの呼びかけに応えてくれてありがとう」
    照れくさそうに右手が差し出される。斎藤も右手を差し出し、握手を交わした。
    「なーに改まって」
    立香から伝わる手の温もり。彼の中に流れる血潮は確かに立香が生きている証で、数多の生命の結果であり、歴史でもあった。
    「ちゃんとお礼、言ってなかったなと思って」
    恥ずかしそうな笑顔がはじけた。

    サーヴァントを星だと称した彼もまた、眩い星の一つなのだ。
    皆、この空高く歌を奏でる星々のように煌めき、生命を燃やしている。
    いつか、その生が弧を描いて燃え尽きるその日まで、青く煌めくたった一つの星に寄り添い、瞬いていくのだと。

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