プランA 日本から届いた手紙を読んでいた亜双義が、浮かない顔をしている。
バンジークスが何事かと聞けば、帰国の命令だという。
「一度死んだことになっていたせいで、諸々申請のやり直しや
状況の説明が必要らしい。
まだこちらで何も学べていないというのに……」
「それらが終わったらまた戻ってくるのだろう?」
「俺はそのつもりだが、果たして政府が許すかどうか。
未遂とはいえ、国際的な交換殺人計画の当事者だからな。
野放しにしておきたくはないだろう」
「確かに、その可能性はあるな。ならば私もついていこう。
一連の事件に無関係でもない」
「検事局が困るんじゃないか?今は何かと貴方頼りなのに」
「だからこそ、確実に呼び戻されるはずだ」
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