迷彩ガールフレンド「司くん、放課後はどこに行きたい?」
「今日は少し毛先を巻いてるんだね。フフ、よく似合っているよ!凄く可愛い」
「おや、それクラス分の提出ノートかい?僕が持つから貸して。その代わり職員室までデートしてほしいな」
──神代君って優しいし顔もいいし、天馬さん羨ましいー!!
──わかる!まさに理想の恋人って感じ!!
廊下ですれ違いざま、耳へと届いた女生徒達の黄色い声に、司は隣を歩く男の顔を思わず見上げた。
はっ!この男が“理想”の恋人だって?
いいや、“偽装”の恋人だ!!
※※※
それを見かけたのは偶然だった。
学校帰りのスクランブル交差点。
通行人の視線を引き、かつ邪魔にはならない絶妙な位置でそいつは一人、路上パフォーマンスをしていた。
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