おたすけ妖精は電子に棲む〘訪問者〙
それはいきなり現れた。
手に持っているスマホの画面がゆらゆらと歪み、次の瞬間パアッと光ってあまりの眩しさに思わず目を閉じた。
「あんたが呼んだん?」
俯いて目を閉じた私の耳に聞こえてきた声…え?なに?え?
そおっと顔を上げ、ゆっくりと目を開ける。
誰かが覗き込んでいる。
大きな目、顔にかかる青っぽい薄い灰色の髪が目に入った。
え…誰?!知らない人がわたしの部屋に居るんだけど!
びっくりして声が出ない。
「ん?もしかしてあんた…びびっとるん?」
その人…いや、子?娘?は高めの声でそう言った。
「うちは”いあ“。お助け妖精や。あんたが困っとるみたいやからお手伝いに来てん、まあ、よろしく頼むわぁ」
…オタスケヨウセイ…って、なに??
わたしは何が起きたのか全くわからず、ぽかんとしていた。