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    リク@マイペース

    @em_up6

    ※無断転載&無断使用&AI学習禁止※
    好きな時に好きなのだけ描きたい。
    ギャグ系とかsukebeが多めかも。気分次第です。

    DQ11(グレシル/シ受/シ受固定)
    ゼルダ、スタレ

    旅芸人が左、英雄が旅以外とのカプ、攻受逆転は無理です…汗。守備範囲はジャンルによって変わります。
    X垢かここかブルスカによくいます。

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    リク@マイペース

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    思い付きで書いたハロウィンの話をしようとして来たけどそれどころじゃなくなってしまったハロウィン?ルク坊小話
    1022
    1023→pixivに移動済み

    ##幻水

    本拠地のルックの部屋にて

    清々しい朝早くからトントンと扉を叩く奴がいた。この僕にそのようなことが出来るのは二人だけ。可愛くて愛しい恋人か。もしくはあのクソ猿か。この叩き方は……あいつではなくあの子だ。
    僕はそう確信し「開いている」とだけ伝えると、あの子が……ティルが入ってきた。いつものように太陽のように輝く笑顔……ではなく珍しいことに目を輝かせかなり興奮した様子で。
    とりあえず……落ち着かせよう。

    「ねえ! ハロウィンだって! ハロウィンするんだって! 僕、聞いたことはあるけど、体験したことないからとってもーー」
    「うん、わかった。わかったから。落ち着いて話しなよ」
    「……あ、ごめんなさい。僕ってばはしゃぎ過ぎちゃってたね」
    「猿共だったら八つ裂きにするけど、君ならまぁいいよ」

    八つ裂きって……とティルは上品に口元を隠しながら苦笑する。大方あの猿が僕にボロ雑巾にされる姿を思い浮かべているのだろう。想像とはいえ気にくわないな。あんな奴のこと考えるくらいなら、僕のこと考えてよティル。僕、君の恋人だよ?
    僕の顔が苛立ち騒つく心と同調したのか、どんどん険しいものになっていく。今、自分の顔がどうなっているかなんて、鏡を見なくてもわかるさ。鬼や悪魔も泣いて逃げるくらい、おぞましいものになっているなんて。
    僕の異変に気付いた彼が、少し引き気味で僕の名を紡ぐ。優しさで満ち溢れている瞳が揺らいでいる。そりゃあ突然こんな顔になったら誰だって引くし動揺するよな。

    「あの、その……」
    「なんだい? ハッキリ言いなよ」
    「えっと……ね……顔……とっても怖いよ」
    「……君のせい」
    「え?」
    「君、あの猿のこと考えてたろ?」

    図星だと丸わかりの表情になるティル。この瞬間、彼はどうして僕がこうなったか悟ったらしい。ハッキリと言ってしまえば……嫉妬だ。今この感情を胸に宿していると理解したティルが必死に弁解を始める。

    「でも、僕、あの子が君に切り裂かれてしまってるところを想像しただけだよ?」
    「だろうね」
    「それ以外はなにも」
    「それで充分だよ。僕をこうさせるにはね」
    「あは、あはは……」

    おや? どうして後ずさりをしてるんだい? ティル?
    もしかして逃げようとしてる? 君は酷いやつだね。君のせいでこんな激情に駆られているのに、癒してやろうとは思わないのかい?

    「ま、また後で来るね! それじゃあねルック!」
    「僕が、君を、逃すと思っているのかい?」
    「え、えっと……」
    「責任取って、癒してくれるよね?」

    どうやって癒したかだって? ……教えるわけないだろう?

    終?
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