かつて好きだった人ほら、ご挨拶して。
学生時代に付き合っていた女性の足元には彼女の膝くらいの、男の子。
「初めまして、こんにちは!僕、五条慎6歳です。」
「初めまして、こんにちは。慎くん。私は、七海健人24歳です。」
「慎、よくできました。」
「五条さんこの子は?」
「僕の子だよ。似てないけど、正真正銘僕が産んだ子だよ。」
その子は、彼女のきらきらと光る白髪とは反対で黒髪で、まるで宝石のような彼女の青い目とは違い黒い目をしていた。
6歳ということはちょうど自分と彼女が付き合っていたころだ。
自分が呪術師をやめたときにも重なる。彼女とは、私が呪術師をやめたと同時に分かれた。
まだ彼女を愛していたし、呪術師をやめた後も付き合う気でいたが、彼女がそれをよしとしなかった。
2782