手繋ぎ御剣「家族大集合じゃん」
前方に藍曦臣と江澄、思追に金凌を見つけ、ご機嫌な声をあげたのは道侶と姿を現した魏無羨。
不浄世での清談会後、各々雲深不知処を目指していると偶然この状況が生まれた。
「見ろ、江澄!御剣も板についただろう!」
再び結丹を成して剣に乗る義兄に、内心喜びを噛み締めていたが、そんなことはお首にも出さない。
魏無羨は音もなく横に着け、弟の腕を引っ張ると、
「放せ!落ちたいようだな!」
つれなく噛み付かれた。藍曦臣はそっと後方に下がり藍忘機に囁いた。
「久しぶりなのだから、2人で遊ばせてあげよう。」
幾分不満気だが、兄の言うことに大人しく頷く。
「なんだよー。久しぶりに兄ちゃんと手繋ぎ御剣しよう。」
唇を尖らせる魏無羨が聞き慣れないことを言う。
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