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    墓参りネタのバナサです!!!!キティとバしか出て来ないけど。3巻後のキティとバの、死んだ親友の彼女とおれ、みたいな関係好き(ない話)

    #バーナサ
    vernasa

    November 30 これから本格的な冬を迎えようという頃。
     街路樹は裸の木ばかりになり、歩道には色付いた葉が敷き詰められていた。この葉もサクサク乾いた踏み心地なら悪くないもんだが、冬のロンドンはなにせ雨が多い。じめっとした踏み心地の落ち葉は何度も踏みつけられて、ぼろぼろのどろどろだった。そのじめっとした感触を足裏に感じながら、そのままそこにぼけっと立ち尽くす。
     おれは主人とともに花屋に来ていた。目の前には、店の入り口を覆い隠すほどに所狭しと並んだ色とりどりの花がある。もちろんこんなところは趣味じゃない。しかし主人からの命令とあっちゃ、仕方ないってもんだ(人工物に比べれば草花なんてのはまだマシな部類とは言えるが、それでも一部例外はある。いくつかのいまいましい存在に妙に成分をぞわぞわさせられるから、花屋ってのはどうも好きじゃない)

    「ほら、はやく選んで」

     おれがなにもせず突っ立っていたせいで、主人がおれを急かすように肘で突いてきた。まったく、無茶を言う。

    「選ぶったって、キティ……おれは花なんか買ったことがない。どれを選べばいいかわからない」

     おれが降参するように手を上げながらそう言うと、主人は――キティはふうとため息をついた。最後に会ったときよりだいぶ髪が伸びていて、鎖骨にまで届く長さだ。以前より肌のツヤがぐっとよくなり、しわも目立たなくなってきていた。前回にも増してオーラが強くきらめいている。あのときのオーラはいっときのものではなく、キティのオーラそのものを作り替えたらしい。ジンのおれから見ても、今のキティは多方面で魅力的な人間だった。

    「彼の好きな花を選べばいいじゃないの」

    「好きな花なんて知るわけないだろ」

    「五年も付き合いがあったんでしょ?」

    「なあ、キティ。いくら付き合いがあったって、おれとやつが『好きなお花はなあに?』なんて聞き合ってるだなんて思うか? 仮にあと千年の付き合いがあったって、聞くことも聞こうと思うこともなかったと言いきれる」

    「ああ、そう、わかった。じゃあいいわよ。彼の好きな花じゃなくていいから、あなたが好きな花を今選んで」

    「おれは常々疑問なんだが、人間ってのはどうしてそう形式ばったことを――」

    「はやく選ぶ!」

     キティに声を荒げられ、おれはしぶしぶ花を選ぶことにした。こういう有無を言わさぬ迫力も会うたびに増しているところのひとつだ。キティの前じゃおれは、猫の前で震える小ネズミと変わらないくらい大人しくて従順になる。これ以上噛み付かれぬよう、さっさと選んだ方が賢明だ。
     花なんてなんだって構わないだろう。

     ちらりと横目で見ると、キティの方はさっさと決めたようで、まるまると太っていて陽気そうな花屋のばあさんへ注文をしている。ばあさんの顔はどこか切なげで、これらの花の用途をキティから聞かされて知ったようだった。おれは、わんさか積まれた目の前の花々に視線を滑らせていく。
     こういうときに選ぶのは白い花が通例だったか。さっき言ったとおり、おれは実際にこういう形式ばったことはしたことがない。何度見たことがあったとしても自分でやるのとは違う。迷いながら白い花の中でよさそうなものを吟味していく。キティの注文を聞き終えた花屋のばあさんからオーダーを聞かれ、おれは白い花の中で一番見栄えがいいものを注文した。

    「あら、悪くないんじゃない?」

    「なんだって同じだ」

     キティはユリだのなんだのを詰めた花束を作らせていた。一本だけじゃいまいちに迫力に欠けるんで、おれは同じやつを五、六本まとめた花束を作ってもらった。まったく、らしくもない。なんだってこんなことをしなくちゃならないんだ、どこまでも迷惑甚だしいやつめ。
     おれは頭の中によぎったやつの顔に舌打ちをした。
     

    ⭐︎


     ガラス宮殿跡地にはたくさんの人間がひしめいていた。どこからかクラシックの演奏が聞こえてくる。悲壮なムードというよりは、厳かな空気でこそあるが、どこか非日常に浮足だったような雰囲気もある。
     人混みの中央に、犠牲者の慰霊碑が鎮座していた。そしてその横に――英雄ジョン・マンドレイクの活躍を讃えるため作られた真新しいブロンズ像があった。長いコートをはためかせ、凛々しい顔をした青年の右手には〈グラッドストーンの杖〉が握られている。ジョン・マンドレイクの献身的な犠牲に感謝するとともに、魔術師たちの過ちを悔い、あの惨劇を二度と繰り返さないための戒めの象徴である。
     ちょうどあれから一年経った今日、ブロンズ像の足元には、台座を埋めるほどの花が敷き詰められていた。

    「一周忌に間に合わせるために作ったんですって。あなたにもアレ、見せておこうと思って」

    「アレに献花しろってんじゃないだろうな? おれはいやだぞ」

    「まさか。あたしたちが花を手向けるべきはジョン・マンドレイクじゃないでしょ」

     そう言いながらもキティは足を止め、英雄のブロンズ像を見上げた。おれもその視線を追って、像としてかたどられたジョン・マンドレイクを見上げる。
     国会議事堂がある方角をただ一点見つめるその目はまばたきひとつせず、決して動かない。

    「ちとハンサムすぎるな」

    「ええ、全然似てないわね」

    「なあ? いくらなんでも男らしすぎる。やつはもっと生っちろくて細面だった。まったく、この時代には写真ってもんがあるだろうに」

    「職人の腕がよすぎたのかも」

     軽口を叩き合いながらしばらくそこにいる間も、人々が代わる代わるやってきては花を置いていったり祈っていったりしていった。
     こんなにも花を手向けられるのは幸せなんだろうか。わからない。やつはきっと、生前でも受けたことのないほど清らかな愛と感謝と同情を一身に受けている。あの事件は一般人からも少なくない数の犠牲が出ただけあって、中には魔術師であるジョン・マンドレイクに対して複雑な思いを抱いてるものもいるだろうが、それでもだ。
     おれは広場を見回した。少なくともここにいるやつらはみんな、英雄の像をひと目見ようとここに来たやつらばかりだ。わずか十七歳でこの世から退場した英雄を。

     今、ここにいる人間はジョン・マンドレイクに会ったことがないやつが大半だろう。おれとキティ以外はいないかもしれない。

     ジョン・マンドレイクと呼ばれていたあの男は、朝が苦手で食べ物の好き嫌いが多かった。苦味の強い食材は好まなかったし、クセが強いのもダメだった。もともと好き嫌いの多い男だったが、一度手酷い食中毒になってからカキは特に嫌いになった。いっときは名を聞くのすらいやがったほどだ。
     世渡りだけはうまいから人前じゃ大人のようなフリをしていても、家じゃ思春期のガキのような振る舞いも多かったのだ。ま、実際思春期のガキそのものだったからな。やつが十六になったばかりの頃なんて、仕事でよっぽどいやなことがあったのか、殴りつけて屋敷の壁に穴を開けたことがあった。殴った手も痛くて懲りたのかそれきりしなくはなったが、その壁の穴を修復したのはもちろんこのおれ。仕事の書類の中にセクシーなポスターを紛れ込ませておくと、やつはいやそうな顔をしながらもしっかり見ていたのだって、おれは知ってる。

     政治家や英雄としてのジョン・マンドレイクしか知らないやつらからしたら想像もつかないだろう。

     ほかにも、やつには考えごとをするときには目を閉じる癖もあった。これも誰も知らないはずだ。実のところそのうちの何回は本当に居眠りしてたんじゃないかと疑ってる。
     ロンドンで二番目に強い魔術師と呼ばれるほどの腕前を持っていても、やつがラミアー召喚だけは徹底的に避け続けていたのは、歌が下手だったからだ。一度だけやつの歌声を聞いたことがあるが、まあひどいもんだった。あのときは芝居で聞いた歌が耳に残っていたんだろうな。歌なんぞ歌ったことないくせに、無意識なのか、その日は珍しくひとりで歌を口ずさんでいた。なんともリズム感がなく壊れたレコードのように音は飛び飛びで、最初は歌だと気付かなかったくらいだ。おれがそれを指摘したら、それきり歌わなくなってしまった。こんなところで付き合いが終わるんだったら、もう少し教えてやればよかった。

     そうだ、このおれを除いては誰も知らない。ここにいるキティでさえも。

     「行くか」おれが言うと、キティも「ええ」と頷いた。
     ジョン・マンドレイクの像を背に、おれたちは目的地へと向かった。ブロンズ像の視線は一度たりともこちらへ向くことはなかった。


    ⭐︎


     やってきたのはロンドンの外れの静かな墓地だった。裸の木が並び、一面に湿った葉が落ちている。しかし訪れる人が少ないせいか、あまり踏み荒らされておらず往来よりもずっと綺麗だった。風に葉がさざめく音を聞きながら墓地の奥まで進むと、寄り添うように並ぶみっつの白い墓石があった。
     アーサー・アンダーウッド、マーサ・アンダーウッド、そしてその隣には、ナサニエル・アンダーウッドの名前が刻まれていた。長年雨風にさらされて黒ずんだり老朽化した墓石も多い中、それらの墓石はまだ真新しく光沢を放っている。特に一番端のは。
     墓石の前にそれぞれ買ってきた花を置くと、この寂しい場所がいくぶんかマシな空間になったような気がした。死者は泣きも笑いもしないが、人間がなぜ死者に花を手向けるのか、ほんの少しわかった。

    「遺体は見つかったのか」

     おれが聞くと、キティは小さく首を横に振った。

    「だろうな。じゃ、この下は空っぽか」

    「いいえ。杖の一部分が見つかったからそれが代わりに入ってる」

    「あの木の杖が? よく燃え尽きなかったな。おまえたちも瓦礫の中から木の破片を見つけるだなんて、たいしたもんだ」

     さすがグラッドストーンと言うべきか、大層頑丈に作ったらしい。その技術をいざってときに持ち主を守る方へと活かしてくれていればもっとよかったが、今更言ったって仕方ない。
     おれはしゃがんで、やつの墓石と向き合った。ナサニエルの綴りが目線と同じ高さになる。墓石に刻まれたナサニエルの名を指でなぞると、くぼみに溜まった雨水が指先を濡らした。

    「名前ももう隠さなくていいんだな」

     この名前には散々振り回された。あの日おれがナサニエルの名を知ったばかりに、おれたちの関係は奇妙な腐れ縁になり、お互いにいがみ合い憎しみ合い、散々な苦労をした。
     それでもこの名を知らなかったのならば、今こうしてやつの存在がおれの中に居着くこともなかっただろう。

    「……あたし、飲み物を買ってくるからここで待ってて」

    「おれが買ってこよう」

    「バカ。そうじゃないわよ」

     キティは眉を下げて笑った。意図を察して、それ以上おれも食い下がらなかったが、こうも露骨に気を遣われちゃ居心地が悪い。
     鮮やかな紅葉以外はまるで色味のない灰色の風景。その中に溶け込むように小さくなっていくキティの背を見ながら、おれはおどけて隣の墓石に語りかけた。

    「どうする? ふたりにされちまったぞ」

     当然返事はない。墓の下にあるのはあの杖の破片だけだと思うと、遺体が見つからなかったのは残念だ。セントジェームズ公園は更地になるほどの衝撃だったと聞く。爆心地にいたやわい人間の身体なんて骨のかけらも残らなかったろう。ナサニエルと別れた瞬間のことを思い出した。

     おれは時々人間の魂について考える。死んだあと、どうなるかだ。
     五千年も生きていれば、数えきれないほどの生き死にを見る。ジンも人間も、おれの手をすり抜けていったものは多い。
     妖霊の魂は(あるとすれば)きっと異世界へ還るだろう。地球で死んだとしても、解放された魂は、あの大きなうねりの中にきっと還っていって、また異世界の一部になる。そして新星が生まれるがごとく、エネルギーとエネルギーのぶつかり合いの中で新たな生命を得る。その繰り返しだ。
     人間の魂も故郷である地球に還るのか? おれにはわからない。だが、もし人間たちの言う死者の国などという場所があるなら、それは生き残った者にとってこれ以上ない慰めになる。
     ナサニエルがうっかり地獄へ落ちていないことを祈るばかりだ(やつの生前の行いは罰点だらけだったからな。いや、もしかすると案外仕事狂いのやつのことだ。地獄の門番や悪魔に取って代わって、やつが地獄を取り仕切ってるかもしれない。おお、こわ! やつが取り仕切る地獄にだけは落ちたくない)

     遺体がなくとも、ナサニエルはここで眠りについただろうか。物言わぬ墓石をじっと見つめる。白くなめらかな石肌は美しく、死などとは程遠いように思えた。

    「今日だって本当は来なくていいと思ってたんだ。どうせおまえの身体が残ってるわけもなかったからな。それなのにキティときたら……まったく敵わない。キティの前じゃ、このおれもリードを付けられたチワワとたいして変わらん」

     そこにやつがいるような気分でおれは話を続けた。

    「ああ、ほんとに。彼女に睨まれたらなんでも言うことを聞くしかなくなる」

     想像の中のナサニエルが笑いながら頷く。ナサニエルの名が刻まれた自分の墓石に腰掛けて、にこやかにキティが去った方を見つめている。もっと仏頂面のマンドレイクとしてのやつを思い浮かべてやってもよかったが、真っ先に頭に浮かんだのは、しがらみから解放されて年相応の青年のようになったナサニエルだった。最期の瞬間、おれが見たナサニエルでもある。

    「そっちはどうだ? 快適か?」

     ナサニエルは首を振る。

    「ほどほどだよ、どこだってそうだ」

     しかし声色は明るく、楽しそうだ。やつのそんな声を、おれは何年も聞いたことがなかったのに、本当にそこにいるかのように鮮やかに再生された。やつの身体の中で対話していたときを思い出す。あの感覚が蘇ってきたようだった。まるで今もナサニエルが自分の中にいるような気がする。
     もし、おまえが今ここにいたら、おれはおまえの最期の選択について尋ねただろう。なあ、おれたち最初からもっとうまくやれたんじゃないか? 今だったら――そりゃ喧嘩のみっつやよっつはするだろうが――これ以上ないくらいいい相棒になれたんじゃないかと考えちまう。おまえはどうだ?
     返答はなかった。想像上のナサニエルはうんともすんとも言わない。今となっては叶うことのないもしもの話だ。おれはその辺の落ち葉を拾って手持ち無沙汰にくるくると回した。

    「おまえがいないと張り合いがない」

     落ち葉を捨て、おれはうつむいた。会話はなくなった。もとよりここにはおれひとりしかいない。風が吹いて、落ち葉が音を立てて転がった。
     おれとナサニエルはあのとき話すべきことを全部話したはずだ。今更話すことなんてなにもない。かぶりを振りながら、柄にもない自分を笑う。
     それから少しして、温かい飲み物の入ったボトルを手にキティが戻ってきた。その足取りは軽く、もうすっかりふつうの人間と変わらない。

    「おれも席を外そうか?」

    「いい。あたしはどうせ彼のことそんなに知らないままだったから」

     キティは風にかき混ぜられた髪の毛を手ぐしでとかしながら、墓石を見下ろした。

    「いくらでも聞かせてやる。やつの恥ずかしい話ならごまんと知ってる」

    「そうね、聞かせてもらおうかしら」

     いたずらっぽく笑うキティに、おれもニッと笑い返す。こうなったら、あることないこと全部洗いざらい喋ってやる。やつとしても、我慢できずに死者の国から降りてくるかもしれない。

    「おまえさんはこのあと、英国を出るのか?」

    「ええ、そのつもり。ここだけじゃなく、いろんなところを見てみたい。エジプトも行ってみたいしね」

    「おれも連れていってくれ」

     びゅう、と再び風が吹いた。キティの髪がなびき、その顔にかかる。顔にかかった髪をうっとおしそうによけながら「髪なんて伸ばすもんじゃないわ」と愚痴り、キティは微笑んだ。光が帯びたキティの目がこちらをまっすぐに見ている。

    「ついてきてくれるのね?」

    「おまえさんは少し無茶をしすぎるきらいがあるからな。おまえにもしものことがあったら、ナサニエルに顔向けができない」

     おれがそう言うとキティはことさら柔らかく笑った。本当のことだ。キティのことは、やつからの最期の頼まれごとでもある。

     なあ、そうだよな?

     墓地を出る前に、足を止め振り返る。なんとなくやつが笑ったような気がした。



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    romromoo

    DOODLE異世界閉じ込め系のバナサ
    ほぼプロットなので話飛び飛びかもしれない
    肉体関係ありでナが多分40歳手前くらい
    お題箱でももらっていたのでやがて漫画でも似たようなシチュエーションを描く
    バナサみたいね「おまえ、異世界に来てみないか?」

     ベッドに寝そべりながら、頬杖をついたジンがそう言った。お馴染みのプトレマイオスの格好とは違う、たくましい青年の姿。黒い肌をした美丈夫の容貌は、なんとも蠱惑的で輝かんばかりの魅力に満ちている。同性だとしても、これだけの美男子に微笑まれては気の迷いを起こし兼ねない。
     バーティミアスは白い歯を覗かせ、にこりと笑った。

     昨晩脱ぎ捨てた服たちはどこへ行ったのだろう? 起き抜けのぼうっとした頭で、ナサニエルはベッドの中を手探りしながら、隣に寝そべるバーティミアスに一瞥をくれた。

    「でも簡単に行ける場所じゃないだろ?」

     ようやく探り当てたシャツを羽織りながら、今度は下着を探す。バーティミアスが「パンツならここだぞ」とナサニエルの下着を指先でくるくるともてあそんでいた。ため息をついて下着をぶんどると、さっさと履き直した。新しいのを履いてもよかったが、どうせすぐあとでシャワーを浴びるのだからひとまず間に合わせはこれでいい。ナサニエルは少し湿っぽいような下着の感触に眉をひそめながら、とりあえずの体裁を整えた。これで素っ裸のまま浴室に向かわずに済む。
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